国家公務員試験とは?種類・日程・受験資格をわかりやすく解説

国家公務員試験の種類・日程・受験資格を解説する記事のアイキャッチ

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『国家公務員試験って、結局どんな試験なの?』と調べ始めたものの、総合職や一般職、専門職と名前がたくさん出てきて混乱していませんか。

結論から言うと、国家公務員試験とは、人事院が行う「総合職・一般職・専門職・経験者採用」の4種類の採用試験のことです。

この記事を読めば、試験の概要と日程、受験資格、そして自分がどの試験を受ければいいのかが一度に分かります。

目次

国家公務員試験とは?まずは全体像をつかみましょう

先に結論

国家公務員試験とは、国の機関で働く一般職の国家公務員を採用するための試験です。人事院が「総合職試験・一般職試験・専門職試験・経験者採用試験」の4種類を実施しています。

公務員は、大きく国家公務員と地方公務員に分かれます。

国家公務員には特別職と一般職があり、各府省で働く行政官や税務職員などのほとんどは一般職の国家公務員なんです。

人事院の説明では、国家公務員は公開平等の競争試験を経て採用されるのが基本です。つまり、国家公務員について知りたいなら、まずこの採用試験の仕組みを押さえるのが近道ですよね。

4種類の試験は「どんな仕事を担うか」で分かれています

名前だけ見ると違いがつかみにくいので、人事院の説明をそのまま表にしてみました。

試験の種類どんな職員を採用する試験か主な受け方
総合職試験政策の企画及び立案、調査及び研究に関する事務を担う係員院卒者試験/大卒程度試験/大卒程度試験(教養区分)
一般職試験政策の実行やフォローアップなどに関する事務を担う係員大卒程度試験/高卒者試験/社会人試験(係員級)
専門職試験特定の行政分野の専門的な知識が必要な事務を担う職員国税専門官・労働基準監督官など試験ごと
経験者採用試験民間企業等での経験がある人係長級(事務)など

ざっくり言えば、政策をつくる側が総合職、政策を動かす側が一般職、特定の分野のプロが専門職です。社会人の経験を活かして係長級以上で入る道が経験者採用、というイメージを持っておきましょう。

それぞれの詳しい中身は、国家公務員試験の総合職とはや国家公務員試験の一般職とはで解説しています。

人事院以外が行う「国家公務員の試験」もあります

ここは意外と知られていないところです。

国会職員や裁判所職員、外務省専門職員、自衛官の採用試験は、人事院ではなくそれぞれの機関が行っています。

人事院の試験ではないもの
  • 国会職員の採用試験
  • 裁判所職員の採用試験
  • 外務省専門職員採用試験
  • 自衛官の採用試験
  • 都道府県・市町村など地方公務員の採用試験

『市役所や県庁も国家公務員試験で受けるのかな?』と思っていた方もいるはずです。地方公務員の採用試験は、都道府県や市町村がそれぞれ行っています。

学歴・年齢・やりたい仕事で選ぶ「自分が受ける試験」早見表

先に結論

受ける試験は「学歴(いま何年生か)」「年齢」「やりたい仕事」の3つを順番に当てはめると絞り込めます。最初から全部の試験を調べる必要はありません。

国家公務員試験の概要を読んでも、『で、私はどれを受ければいいの?』となりますよね。

そこで、この記事では3つの質問に答えるだけで候補が出る早見表を作りました。2026年度(令和8年度)の受験案内をもとにしています。

質問1 いまの学歴・立場はどれですか?

いまの立場候補になる主な試験
大学院生(修士課程修了見込み)総合職(院卒者試験)
大学1年生の3月以降の大学生総合職(大卒程度試験)教養区分
大学3年生以上(20歳以上)一般職(大卒程度試験)教養区分
大学4年生・既卒者総合職(大卒程度)・一般職(大卒程度)・専門職(大卒程度)
高校3年生・高校卒業2年以内一般職(高卒者試験)・専門職(高卒程度)
社会人経験者採用・一般職(社会人試験(係員級))・中途採用者選考(就職氷河期世代)

質問2 年齢の条件に入っていますか?

大卒程度の試験は、学歴ではなく生年月日で受験資格が決まるのが特徴です。

2026年度の総合職(大卒程度・教養区分以外)と一般職(大卒程度・教養区分以外)は、1996(平成8)年4月2日から2005(平成17)年4月1日生まれなら学歴不問で受けられました。

「大卒程度」は大学卒業レベルの問題が出るという意味で、大学を出ていなくても受験資格を満たせば受験できます。高卒の方や専門学校卒の方も、年齢が合えば大卒程度の試験を選べるんです。

区分ごとの細かい条件は国家公務員試験の受験資格にまとめています。

質問3 どんな仕事がしたいですか?

やりたい仕事合いそうな試験
法律や予算、制度づくりなど政策の企画立案総合職
地域の出先機関や本府省で政策を実行する仕事一般職
税務調査、労働基準の監督、矯正教育など特定の分野専門職(国税専門官・労働基準監督官・法務省専門職員など)
民間で積んだ経験を国の仕事に活かす経験者採用

例えば、こんな会話をイメージしてみてください。

「法学部じゃないけど、国の制度づくりに関わりたい」
「それなら総合職の教養区分か、ほかの区分で専門科目を選ぶ方法もあるよ」

試験を選ぶ前の確認リスト
  • 自分の生年月日が受験資格の範囲に入っているかを受験案内で確認する
  • 第1次試験の日が重ならない試験を併願候補として書き出す
  • 働きたい地域(全国・ブロック・本府省)を決めておく
  • 専門試験がある区分か、教養区分かを選ぶ
  • 採用後の仕事の中身を業務説明会で聞いておく

専門職の種類は国家公務員試験の専門職とはで詳しく紹介しています。

学歴・年齢・やりたい仕事の3つの質問で受ける国家公務員試験を選ぶ早見表の図解

国家公務員試験の日程と試験の中身は?

先に結論

2026年度(令和8年度)は、総合職(春)の第1次試験が3月15日、一般職(大卒程度)が5月31日、高卒者試験が9月6日でした。2027年の春の試験は、さらに日程が前倒しになると発表されています。

国家公務員試験の受験を考えるなら、まず押さえたいのが日程です。

試験によって時期がかなり違うので、表で並べてみましょう。

試験申込受付第1次試験最終合格発表
総合職(院卒者・大卒程度)春2月2日から2月24日3月15日(日)5月29日(金)
総合職 教養区分(秋)7月31日から8月24日10月4日(日)12月17日(木)
一般職(大卒程度)2月19日から3月23日5月31日(日)8月12日(水)
専門職(大卒程度)2月19日から3月23日5月24日(日)8月12日(水)
一般職(高卒者)・税務職員など6月12日から6月24日9月6日(日)11月17日(火)
経験者採用(係長級(事務))7月27日から8月17日10月4日(日)A 11月20日/B 12月4日

日程は毎年変わるので、最新は人事院の国家公務員試験採用情報NAVIや受験案内で確認してみてください。

2027年の春の試験は1か月ほど早まります

人事院は2026年3月5日に、2027年の春の試験日程を前倒しすると発表しました。

古い日程のまま計画しないように

2027年の第1次試験日は、総合職(春)が2月28日(日)、専門職(大卒程度)が4月25日(日)、一般職(大卒程度)が5月2日(日)です。申込受付期間は2026年11月中旬をめどに公表予定で、2026年10月時点ではまだ出ていません。

『去年の先輩と同じペースで大丈夫』と思っていると、準備が1か月足りなくなるかもしれません。年間の流れは国家公務員試験の試験日で詳しく確認できます。

受験案内とカレンダー手帳を並べて試験日程を確認している机の手元写真

試験ではどんなことが問われる?

多くの国家公務員試験は、第1次試験の筆記と、第2次試験の人物試験(個別面接)の2段階です。総合職は第2次にも筆記があります。

「試験の試験内容」と言うと変な言い方ですが、どの国家公務員試験も中身の骨組みは似ています。

一般職(大卒程度)の行政区分を例に、2026年度の受験案内の内容を見てみましょう。

段階種目中身配点比率
第1次基礎能力試験30題・1時間50分(知能24題・知識6題)2/9
第1次専門試験80題出題から40題解答・3時間4/9
第1次一般論文試験1題・1時間1/9
第2次人物試験個別面接2/9

基礎能力試験は、文章理解や判断推理などの「知能」と、時事・情報などの「知識」で構成されています。2024年度から問題数が40題から30題に減り、知識分野は時事問題が中心になりました。

総合職は第2次でも筆記があります

総合職(大卒程度・教養区分以外)は、第2次試験に専門試験(記述式)と政策論文試験、人物試験があります。

さらに、TOEFLやTOEIC、IELTS、実用英語技能検定のスコアに応じて総得点に15点か25点が加算される英語試験もあるんです。

合格の決まり方

一般職(大卒程度)の合格者は、素点ではなく平均点と標準偏差から出す「標準点」の合計で決まります。基準点に届かない種目が1つでもあると、ほかが良くても不合格になります。

一次試験の詳しい対策は国家公務員試験の一次試験、面接については国家公務員試験の二次試験で解説しています。

倍率と、合格から採用までの流れ

先に結論

2025年度(令和7年度)の倍率(申込者数÷最終合格者数)は、総合職(大卒程度・教養区分除く)9.3倍、一般職(大卒程度)2.9倍、一般職(高卒者)2.5倍でした。全試験の合計は3.6倍です。

倍率を見て『思ったより低い?』と感じた方もいるかもしれません。

ただ、人事院の倍率には2種類あるので、どちらの数字かを見ておくことが大事なんです。

試験(2025年度)申込者数最終合格者数申込者数÷最終合格者数第1次受験者数÷最終合格者数
総合職(院卒者)1,2886402.0倍1.6倍
総合職(大卒程度・教養区分除く)10,7401,1539.3倍7.8倍
総合職(大卒程度)教養区分5,91442613.9倍9.2倍
一般職(大卒程度)25,4378,8152.9倍2.1倍
国税専門官10,5123,3943.1倍2.1倍
一般職(高卒者)8,2753,3382.5倍2.0倍
経験者採用試験(7種類)2,3605744.1倍2.3倍

出典は人事院の「国家公務員採用試験実施状況」(2025年度)です。申込んでも当日受験しない人がいるので、実際に受けた人で割った数字のほうが小さくなります。

2026年度(令和8年度)も、最終合格まで終わった試験の数字が出ています。総合職(大卒程度・教養区分除く)は申込者数÷最終合格者数で7.0倍、一般職(大卒程度)は3.1倍でした。

同じ試験でも年によって1倍以上動くことがあるんです。1年分だけを見て判断せず、2〜3年分を並べて見ておくと安心ですね。

倍率だけで受かりやすさを決めない

倍率は年度や区分、地域でも変わります。例えば2026年度の一般職(大卒程度)行政区分では、申込者数÷最終合格者数が北海道1.7倍、関東甲信越3.5倍と地域で差がありました。

最終合格しても、すぐ採用ではありません

国家公務員試験に最終合格すると「採用候補者名簿」に載ります。そこから各府省の面接(官庁訪問など)を経て、はじめて採用が決まります。

ここが民間の就職活動といちばん違うところです。

『最終合格したのに、まだ就職が決まっていないの?』と驚く方も多いですよね。

最終合格者数は採用予定数より多く出るので、合格したあとに志望する府省で面接を受ける必要があります。

合格から採用までの流れ(一般職大卒の2026年度の例)
  1. 第1次試験(5月31日)を受ける
  2. 第1次合格発表(6月24日)のあと、7月2日から官庁訪問が始まる
  3. 第2次試験の人物試験(7月8日から7月24日)を受ける
  4. 最終合格発表(8月12日)のあと、各府省から内々定が出る
  5. 10月1日以降に内定、翌年4月に採用

名簿の有効期間は、総合職(教養区分以外)と一般職(大卒程度・教養区分以外)が5年です。その期間内なら、試験を受け直さずに官庁訪問に参加できます。

採用までの細かい手順は国家公務員試験の採用の流れで解説しています。

初任給はどのくらい?

2026年(令和8年)4月1日現在・東京都特別区内勤務の行政職の例です。

試験初任給
総合職(院卒者)306,720円
総合職(大卒程度)290,400円
一般職(大卒程度)278,400円
一般職(高卒者)240,360円

地域手当がつかない地域では金額が下がります。年収の見込みは人によって違うので、ここでは公表されている初任給だけ紹介しておきますね。

よくある相談に答えます

先に結論

知恵袋などで多いのは「倍率が低いけど本当に受かるの?」「大卒と高卒で仕事は違う?」「名簿の有効期間中に留年したら?」という相談です。公式の情報で答えられる範囲で回答します。

相談1 一般職(大卒程度)の倍率は低いと聞いたけど、受けるべき?

『とりあえず申し込んだけど、倍率が低いならなんとかなる?』という相談は多いです。

2025年度の一般職(大卒程度)は申込者数÷最終合格者数で2.9倍、第1次試験受験者数÷最終合格者数で2.1倍でした。

ただ、基準点に届かない種目が1つでもあれば不合格になります。さらに最終合格のあとに官庁訪問があるので、倍率の低さだけで安心しないほうがいいですよ。

相談2 同じ一般職でも、大卒程度と高卒者で仕事は違う?

人事院の説明では、一般職(大卒程度)は「政策の実行やフォローアップなどに関する事務」です。一般職(高卒者)の事務区分は「各官署における一般の行政事務」と書かれています。

実際の配属や仕事の中身は府省や官署によって違います。気になる方は、各府省の業務説明会で直接聞いてみてください。

相談3 名簿に5年載るなら、合格後に留年しても大丈夫?

名簿の有効期間内であれば、過年度の合格者も官庁訪問に参加できます。

ただし、期間内に内定ではなく「採用」されている必要があります。採用時期を延ばしたい時も名簿の有効期間は変わらないので、在学年数との兼ね合いは早めに確認しておきましょう。

独学でいくか、講座を使うか

先に結論

人事院は過去の試験問題や正答番号、合格点・平均点を公開しているので、独学で準備する人もいます。専門科目が初めての人や面接が不安な人は、講座を使う選択肢も考えておくと安心です。

『独学で間に合うかな、それとも講座に通ったほうがいい?』と迷う方も多いはずです。

独学か講座かに正解はありません。ただ、講座が役に立ちやすい場面ははっきりしています。

場面独学で気をつけたいこと講座が役立つところ
専門科目の初学憲法・民法・経済学などを一から理解する時間がかかる講義で全体像を先につかめる
論文試験自分の答案の良し悪しが分かりにくい添削で直すべき点が分かる
人物試験・官庁訪問面接の練習相手が見つかりにくい模擬面接で話し方を練習できる
スケジュール管理試験日の前倒しに気づきにくい日程に合わせた計画を立てやすい

講座の一例として、資格スクール大栄には高校生・大学生・社会人向けの公務員講座があります。コース名に国家公務員一般職や国税専門官、法務省専門職員が含まれるコースがあり、資料請求や説明会の予約ができます。

志望する試験区分に対応しているかは、資料請求や説明会で確かめてみてください。公式ページは資格スクール大栄 公務員講座(公式)です。

国家公務員試験.com

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専門科目をゼロから学ぶ、論文を添削してもらう、面接の練習をする。独学で不安な部分だけでも講座を使うと準備が進めやすくなります。まずは資料請求で、コースの内容と受講スタイルを確かめてみましょう。

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講座の内容・料金は公式サイトで最新情報を確認してください。

講座の比べ方は国家公務員試験の予備校・通信講座の選び方で詳しく紹介しています。

国家公務員試験の4種類と、最終合格から採用までの流れをまとめた図解

よくある質問

国家公務員試験とはどんな試験ですか?

人事院が行う、一般職の国家公務員を採用するための試験です。総合職・一般職・専門職・経験者採用の4種類があります。最新の内容は人事院の国家公務員試験採用情報NAVIで確認できます。

大学を卒業していなくても大卒程度の試験を受けられますか?

受けられます。「大卒程度」は問題のレベルを指す言葉で、受験資格を満たせば学歴は問われません。ただし院卒者試験や海上保安官採用試験など、学歴が条件の試験もあります。

総合職と一般職は両方受けられますか?

第1次試験の日が重ならなければ、受験資格を満たす範囲で複数受験できます。2026年度は総合職(春)が3月15日、一般職(大卒程度)が5月31日で別の日でした。

国家公務員試験の申込みはどうやってするの?

インターネット申込みだけで、「事前登録」と「申込み」の2段階があります。事前登録だけでは申込みは完了しないので、受付完了のメールまで確認しておきましょう。

まとめ

この記事の要点
  • 国家公務員試験とは、人事院が行う総合職・一般職・専門職・経験者採用の4種類の採用試験
  • 受ける試験は「学歴・年齢・やりたい仕事」の3つで絞り込める
  • 2026年度は総合職(春)3月15日、一般職(大卒程度)5月31日が第1次試験
  • 2027年の春の試験は1か月ほど前倒しになる
  • 最終合格は採用ではなく、官庁訪問などを経て採用が決まる

国家公務員試験について調べ始めた方は、まず自分が受ける試験を1つ決めることから始めてみてください。

国家公務員試験.com

国家公務員試験.com 編集部

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