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『警察官になりたいけど、国家公務員試験を受ければいいの?』『警察官って国家公務員?地方公務員?』と迷っている方も多いですよね。
結論から言うと、交番やパトカーで働く都道府県警察の警察官は、各都道府県警察の採用試験で採用されます。国家公務員試験の警察官ルートは、警察庁で働く総合職・一般職などのことです。
この記事を読めば、警察で働く入り口がいくつあって、自分はどの試験を受ければいいのかが分かります。
警察官は国家公務員?それとも地方公務員?
都道府県警察の警察官は、警視正以上の階級を除いて地方公務員です。国家公務員として警察の仕事に就くなら、警察庁の採用(国家公務員試験)が入り口になります。
ここが一番混乱しやすいところですよね。警察法を見ると、きちんと分けて書かれています。
警察法第55条では、都道府県警察に警察官その他の職員を置くとしています。そして第56条で、都道府県警察の職員のうち警視正以上の階級にある警察官(地方警務官)は一般職の国家公務員だと決めています。
それ以外の都道府県警察の職員は「地方警察職員」と呼ばれ、地方公務員法の枠組みの中で条例などにより勤務条件が決まります。
| 働く場所 | 身分 | 採用の入り口 |
|---|---|---|
| 警察庁 | 国家公務員 | 国家公務員試験(総合職・一般職など)や中途採用 |
| 皇宮警察 | 国家公務員 | 人事院の皇宮護衛官採用試験 |
| 都道府県警察 | 地方公務員(警視正以上は国家公務員) | 各都道府県警察の採用試験 |
『じゃあ、警察官になるのに国家公務員試験はいらないの?』と思った方もいるはずです。
都道府県警察の警察官を目指すなら、受けるのは各都道府県警察の採用試験です。国家公務員と地方公務員の試験の違いは国家公務員と地方公務員の試験の違いでもまとめています。
「警察国家公務員試験」という1本の試験はない
警察に関わる国家公務員試験という、まとまった1本の試験があるわけではありません。
警察庁は、人事院の総合職試験・一般職試験などの合格者から採用します。皇宮護衛官は、人事院の専門職試験の1つです。
つまり国家公務員試験の警察ルートは、いくつかの試験に分かれているんです。
警察で働く入り口を比べてみる
警察で働く入り口は「警察庁の総合職」「警察庁の一般職(大卒程度・高卒程度)」「皇宮護衛官」「都道府県警察」「中途採用・経験者採用」に分けられます。どの仕事をしたいかで、受ける試験が変わります。
警察で働きたいと思っても、入り口がいくつもあると選びにくいですよね。
警察庁の採用情報と人事院の資料をもとに、入り口ごとに並べてみました。
| 入り口 | 受ける試験 | 警察庁の採用区分の例 | 身分 |
|---|---|---|---|
| 警察庁の総合職 | 国家公務員総合職試験 | 総合職事務系(警察庁警察官)、総合職技術系、科学警察研究所研究員 | 国家公務員 |
| 警察庁の一般職(大卒程度) | 国家公務員一般職試験(大卒程度) | 一般職事務系(警察庁スペシャリスト警察官)、一般職技術系(警察庁技術職員)など | 国家公務員 |
| 警察庁の一般職(高卒程度) | 国家公務員一般職試験(高卒者) | 一般職事務系(警察庁事務官)、一般職技術系 | 国家公務員 |
| 皇宮護衛官 | 人事院の皇宮護衛官採用試験(大卒程度・高卒程度) | 問い合わせ先は皇宮警察本部 | 国家公務員 |
| 都道府県警察 | 各都道府県警察の採用試験 | 都道府県警察官採用等 | 地方公務員 |
| 社会人の転職 | 中途採用・経験者採用など | 中途採用(総合職相当、一般職相当・技術系、就職氷河期世代)、経験者採用 | 国家公務員 |

どの入り口を選ぶか、考え方の目安
人事院の資料では、総合職は政策の企画立案や調査研究に関わる事務、一般職は政策の実行やフォローアップに関わる事務をする係員の採用試験だと説明されています。
この違いをもとに、自分の気持ちに近いものを探してみてください。
- 警察の制度や政策づくりに関わりたい:警察庁の総合職
- 専門性を生かして警察庁で長く働きたい:警察庁の一般職(大卒程度)
- 高校卒業後すぐに警察庁で働きたい:警察庁の一般職(高卒程度)
- 皇室に関わる護衛の仕事に就きたい:皇宮護衛官
- 地域の安全を守る現場で働きたい:都道府県警察
もちろん、これは選び方の入り口にすぎません。実際の仕事の中身は、警察庁や各都道府県警察の採用説明会で確かめるのが確実です。
国家公務員試験から警察庁で働くには
国家公務員試験で警察庁を目指すなら、まず総合職か一般職の試験に合格し、そのあと警察庁への官庁訪問を経て採用されます。試験に合格しただけでは警察庁に入れない点に気をつけましょう。
人事院の試験は、合格すると採用候補者名簿に名前が載る仕組みです。そこから各府省が面接(官庁訪問など)をして採用を決めます。
最終合格者数は採用予定数より多いので、試験と官庁訪問の両方の準備がいるんです。
総合職から警察庁へ
警察庁の総合職には、事務系(警察庁警察官)、技術系、技術系の科学警察研究所研究員があります。
総合職試験の流れは国家公務員試験の総合職で詳しく書いていますが、2026年度(令和8年度)の春試験はこんな日程でした。
- 2月2日から2月24日まで申込み
- 3月15日(日)に第1次試験
- 4月12日(日)に第2次の筆記試験、そのあと人物試験
- 5月29日(金)に最終合格発表
- 6月10日(水)から官庁訪問、6月22日(月)15時以降に内々定
2027年は総合職(春)の第1次試験が2月28日(日)に前倒しされると、人事院が発表しています。
試験の中身も簡単に見ておきましょう。2026年度の大卒程度(教養区分以外)は、第1次が基礎能力試験(30題・2時間20分)と専門試験(多肢選択式40題・3時間30分)です。第2次では専門試験(記述式)・政策論文試験・人物試験があり、英語の外部試験のスコアに応じた加点もあります。
一般職(大卒程度)から警察庁へ
大卒程度の一般職からは、事務系の「警察庁スペシャリスト警察官」や、技術系の「警察庁技術職員」などの採用があります。
技術系では、一般職試験の化学・農学区分の合格者を対象にした「DNA型鑑定技術職員候補」の採用もあります。管区警察局広域調整部は、一般職の技術系全区分と教養区分から採用しています。
2026年度の一般職(大卒程度)は、5月31日(日)が第1次試験、8月12日(水)が最終合格発表でした。一般職の官庁訪問は、第1次試験の合格発表のあと、7月2日(木)から始まっています。
一般職(大卒程度)の行政区分は、全国を9つの地域に分けた試験です。ただ、本府省への採用はどの地域の合格者からもできるとされていて、ほとんどの本府省は東京で官庁訪問を受け付けています。
『地方の地域で受けたら警察庁には行けないの?』と心配な方も、まずは受験案内のこの説明を読んでみてください。
官庁訪問で押さえておきたいこと
警察庁を目指すなら、試験と同じくらい官庁訪問の準備が大事です。人事院の官庁訪問Q&Aには、知っておくと安心できる説明がいくつもあります。
- 業務説明会への参加は任意で、参加しなくても不利にならない
- 内定は10月1日以降で、応じられるのは1つの省庁だけ
- 名簿の有効期間内なら、前の年度の合格者も官庁訪問に参加できる
- 遠くに住んでいて訪問の開始が遅れても、不利にはならない
総合職(教養区分以外)と一般職(大卒程度・教養区分以外)の名簿の有効期間は5年です。一度合格すれば、翌年度以降に改めて警察庁を訪問する道もあるわけです。

一般職(高卒者)から警察庁へ
高校卒業程度では、一般職(高卒者)試験から警察庁事務官(事務系)や技術系の職員が採用されます。
2026年度の受験案内でも、技術区分の仕事の例として、警察庁の採用予定機関(管区警察局など)での情報通信・デジタルシステム関連の業務が挙がっていました。高卒者試験の流れは高卒で受ける国家公務員試験にまとめています。
初任給の例
警察官などには「公安職俸給表(一)」が使われます。2026年(令和8年)4月1日現在・東京都特別区内勤務の例は次のとおりです。
| 採用された試験 | 公安職俸給表(一)の例 | 参考:行政職の例 |
|---|---|---|
| 総合職(院卒者) | 347,760円 | 306,720円 |
| 総合職(大卒程度) | 333,240円 | 290,400円 |
| 一般職(大卒程度) | 323,040円 | 278,400円 |
地域手当は勤務地で変わるので、ほかの地域ではこの金額と違ってきます。最新は人事院の受験案内で確認してみてください。
皇宮護衛官という選択肢
皇宮護衛官は、人事院が行う専門職試験の1つで、大卒程度と高卒程度があります。採用後は国家公務員として皇宮警察で働きます。
『皇宮警察も警察なら、警察官採用試験と同じなの?』と思う方もいますよね。
皇宮護衛官の採用試験は、都道府県警察の採用試験とは別に、人事院が国家公務員の専門職試験として行っています。問い合わせ先は警察庁の皇宮警察本部です。
数字で見る皇宮護衛官
人事院の実施状況から、倍率(申込者数÷最終合格者数)を並べました。
| 試験 | 2025年度(令和7年度) | 2026年度(令和8年度) |
|---|---|---|
| 皇宮護衛官(大卒程度) | 12.8倍(申込590人・最終合格46人) | 9.8倍(申込580人・最終合格59人) |
| 皇宮護衛官(高卒程度) | 15.6倍(申込250人・最終合格16人) | 記事作成時点で未確認 |
最終合格者が数十人という少人数の試験なので、年度によって倍率が大きく動きます。数字だけで判断せず、複数年度を見ておきたいところです。
2026年度の大卒程度の専門職は、5月24日(日)が第1次試験、8月12日(水)が最終合格発表でした。2027年は第1次試験が4月25日(日)に前倒しされます。
初任給は、2026年4月1日現在・東京都特別区内勤務の例で、大卒程度が318,720円、高卒程度が276,480円です。
専門職試験全体の比べ方は国家公務員試験の専門職で紹介しています。
国家公務員試験.com
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都道府県警察の警察官になるには
都道府県警察の警察官は、それぞれの都道府県警察が行う採用試験で採用されます。日程や試験内容は都道府県ごとに違うので、志望する都道府県警察の採用ページで確認しましょう。
交番や地域の現場で働く警察官を目指すなら、受けるのは人事院の国家公務員試験ではありません。
警察庁は、全国の都道府県警察本部の採用情報へ案内する「都道府県警察官採用応援サイト」を紹介しています。まずは警察庁の都道府県警察官の採用ページから、志望する都道府県を探してみてください。
「国家公務員試験の一般職に受かれば、都道府県警察の警察官になれる」と思い込んでしまうケースです。都道府県警察の警察官は、各都道府県警察の採用試験を受ける必要があります。
警察庁と都道府県警察で迷った時は
『国家公務員の警察と、地元の警察、どっちが自分に合うんだろう』と迷う方も多いはずです。
公式の情報から言える違いを、2つに分けて並べてみます。
- 人事院の国家公務員試験などに合格して採用される
- 試験の合格後、官庁訪問を経て採用が決まる
- 総合職・一般職・技術系など区分が多い
- 各都道府県警察の採用試験で採用される
- 日程や試験内容は都道府県ごとに違う
- 警視正以上の階級になると国家公務員になる
どちらが上ということではなく、働く場所と採用の仕組みが違うと考えてみてください。迷っているなら、両方の説明会に足を運んでみるのが一番の近道です。
国家公務員試験と警察官採用試験は両方受けられる?
試験を行う機関が別なので、日程が重ならなければ両方を受けることはできます。
ただ、都道府県警察の試験日は都道府県ごとに違い、この記事では確かめられていません。国家公務員試験どうしの場合は、第1次試験が同じ日の試験は複数受けられないというルールがあります。
| 確かめること | どこで見る? |
|---|---|
| 国家公務員試験の日程 | 人事院の国家公務員試験採用情報NAVI・受験案内 |
| 都道府県警察の採用試験の日程 | 各都道府県警察の採用ページ |
| 警察庁の説明会や官庁訪問の案内 | 警察庁の採用情報 |
社会人から警察で働く道
社会人の方には、警察庁の中途採用(総合職相当、一般職相当・技術系、就職氷河期世代)や経験者採用があります。
人事院の「国家公務員の公募情報」にも、警察庁の公募が載っていることがあります。転職を考えている方は、こうした情報もこまめにのぞいてみてください。
よくある相談:警察と国家公務員試験
警察と国家公務員試験の相談で多いのは「国家公務員の警察と地方公務員の警察の違い」「キャリアになるための総合職試験」「皇宮警察の試験の位置づけ」の3つです。
Yahoo!知恵袋でよく見られている相談の中から、記事のテーマに合うものを要約して答えます。
相談1:国家公務員の警察と地方公務員の警察は何が違う?
国家公務員として働く警察と、地方公務員として働く警察の違いを知りたいという相談です。
警察法では、都道府県警察の職員のうち、警視正以上の階級の警察官は一般職の国家公務員、それ以外は地方警察職員としています。
採用の入り口でいうと、警察庁は国家公務員試験の合格者などから、都道府県警察は各都道府県の採用試験で採用します。どちらで働きたいかで、受ける試験が変わってきます。
相談2:キャリアの警察官になりたい。総合職試験はどのくらい難しい?
警察庁の総合職を目指したいけれど、国家公務員総合職試験がどのくらいの難しさなのか知りたいという相談です。
難しさを点数や順位で示した公式の資料はありません。参考になるのは人事院の実施状況で、総合職(大卒程度・教養区分を除く)の倍率(申込者数÷最終合格者数)は2025年度が9.3倍、2026年度が7.0倍でした。
ちなみに一般職(大卒程度)は、同じ定義の倍率で2025年度が2.9倍、2026年度が3.1倍です。警察庁には一般職からの入り口もあるので、両方の試験を視野に入れておくと選択肢が広がります。
それに、総合職は最終合格のあとに警察庁への官庁訪問があります。試験の勉強と並行して、警察庁の説明会などで仕事を知っておくことが大切です。
「総合職に受かれば、すぐ警察庁に入れる?」
「合格は名簿に載るまで。警察庁の官庁訪問を経て採用が決まるんだ」
相談3:皇宮警察の試験は、刑務官や警察官の採用試験と同じレベル?
皇宮警察に入るための試験は、刑務官や都道府県警察の警察官採用試験と同じくらいなのかという相談です。
皇宮護衛官と刑務官は、どちらも人事院の専門職試験です。都道府県警察の採用試験は各都道府県警察が行うので、試験の作りがそもそも違います。
試験どうしの難しさを比べた公式資料はないので、レベルの差は断定できません。人事院が公開している試験問題や受験案内で、試験の中身を見比べてみるのがおすすめです。

よくある質問
警察官になるには国家公務員試験を受ける必要がありますか?
都道府県警察の警察官を目指すなら、受けるのは各都道府県警察の採用試験です。警察庁で働きたい場合は、国家公務員の総合職試験や一般職試験などに合格し、官庁訪問を経て採用されます。
警察庁で働く人は全員警察官ですか?
警察庁の採用区分には、総合職事務系(警察庁警察官)のほか、技術系や警察庁事務官、科学警察研究所研究員などもあります。区分によって仕事の中身が違います。
都道府県警察で国家公務員になる人もいますか?
警察法第56条で、都道府県警察の職員のうち警視正以上の階級にある警察官(地方警務官)は一般職の国家公務員とされています。それ以外の職員は地方警察職員です。
皇宮護衛官は国家公務員ですか?
国家公務員です。人事院の専門職試験(大卒程度・高卒程度)で採用され、問い合わせ先は警察庁の皇宮警察本部です。
国家公務員試験の一般職を受ければ警察官になれますか?
一般職(大卒程度)からは警察庁のスペシャリスト警察官などの採用があります。ただ、都道府県警察の警察官になるには、各都道府県警察の採用試験を受ける必要があります。
まとめ
- 都道府県警察の警察官は、警視正以上を除いて地方公務員
- 都道府県警察の警察官は、各都道府県警察の採用試験で採用される
- 国家公務員試験の警察ルートは、警察庁の総合職・一般職と皇宮護衛官
- 警察庁は、試験合格のあとに官庁訪問を経て採用される
- 皇宮護衛官は人事院の専門職試験で、倍率は年度で大きく動く
- 日程や区分は毎年変わるので、最新は人事院や警察庁の採用情報で確認する
省庁ごとの採用の考え方は国家公務員試験と省庁の選び方もあわせて読んでみてください。





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