国家公務員試験と地方公務員試験の違い|消防士はどっち?

国家公務員試験と地方公務員の試験の違いを解説する記事のアイキャッチ

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『国家公務員と地方公務員って、試験も別なの?』『消防士になりたいけど、国家公務員試験を受ければいいの?』と迷っている方も多いですよね。

結論から言うと、国家公務員試験は人事院が、地方公務員の試験は都道府県や市町村がそれぞれ行う別の試験です。

この記事を読めば、2つの試験の違いと、消防士や警察官がどちらに当たるのかがすっきり分かります。

目次

国家公務員と地方公務員は、試験を行うところが違います

先に結論

国家公務員の採用試験は人事院、地方公務員の採用試験は都道府県・市町村などの地方公共団体が行います。どちらに受かったかで、働く組織そのものが変わります。

公務員は大きく国家公務員と地方公務員に分かれ、どちらも憲法で「全体の奉仕者」とされています。

国家公務員は国の業務に、地方公務員は地方公共団体の業務に従事する人です。

人事院が行う国家公務員採用試験は、総合職・一般職・専門職・経験者採用の試験です。

一方、都道府県や市町村の採用試験は、人事院ではなくそれぞれの地方公共団体に問い合わせるよう、人事院のQ&Aにも書かれています。

人事院が行う国家公務員試験の種類

人事院の国家公務員採用試験は、大きく4つに分かれています。

試験どんな人を採用する試験か
総合職試験政策の企画立案や調査研究に関する事務を担う係員
一般職試験政策の実行やフォローアップなどに関する事務を担う係員
専門職試験国税専門官など、特定の行政分野の専門知識が必要な職員
経験者採用試験民間企業などでの経験がある人

試験ごとの特徴は国家公務員試験とはでひと通りまとめています。

国の職員でも、人事院以外が行う試験があります

実は、国の職員になる試験がすべて人事院の試験というわけではありません。

国会職員・裁判所職員・外務省専門職員・自衛官の採用試験は、それぞれの機関が行っています。

『国の仕事なら全部同じ試験』と思い込まず、働きたい組織の名前で採用情報を探してみてください。

どちらにも「一般職」と「特別職」がある

少しややこしいのが、どちらにも一般職と特別職の区別があることです。

国家公務員は国家公務員法第2条で、地方公務員は地方公務員法第3条で、一般職と特別職に分けられています。

試験の「一般職」と身分の「一般職」は別の意味なので、混ぜないようにしておきましょう。

特別職の考え方は特別職の国家公務員で詳しく書いています。

仕事・試験・勤務地・日程の4つで比べてみましょう

先に結論

迷った時は「どこの仕事をしたいか」から考えるのがおすすめです。国の政策や全国に広がる機関で働きたいなら国家公務員、地元の住民に近い仕事をしたいなら地方公務員が候補になります。

『結局、何がどう違うの?』という方のために、4つの軸で並べてみました。

比べる軸国家公務員地方公務員
主な仕事国の業務(各府省の政策の企画立案や実行など)都道府県・市町村の業務
試験を行うところ人事院(総合職・一般職・専門職・経験者採用)各都道府県・市町村など
勤務地本府省や全国の出先機関(一般職の行政区分は9地域別)採用した地方公共団体の区域
日程人事院が年度ごとに公表各地方公共団体が公表
国家公務員と地方公務員を4つの軸で比べた図解

国家公務員の勤務地はどう決まる?

国家公務員の一般職(大卒程度)の行政区分は、全国を北海道から沖縄までの9地域に分けた地域別の試験です。

その地域にある機関に採用されるのが基本ですが、本府省へはどの地域の合格者からも採用されることがあります。

『地元で働きたいけど、国家公務員も気になる』という方は、この地域別の仕組みを知っておくと選びやすくなりますよ。

日程はどれくらい違う?

2026年度(令和8年度)の国家公務員の一般職(大卒程度)は、第1次試験が5月31日(日)でした。

地方公務員の試験日は、それぞれの都道府県・市町村が決めて公表しています。

試験日が重ならなければ両方を受ける計画も立てられるので、志望先の受験案内を並べて確かめてみてください。

国家公務員側の年間の流れは国家公務員試験の試験日でまとめています。

国家公務員の初任給の例

給与も、国家公務員と地方公務員では決まり方が別です。

国家公務員の初任給は、2026年(令和8年)4月1日現在・東京都特別区内勤務の行政職の例で次のとおりです。

試験初任給の例
総合職(大卒程度)290,400円
一般職(大卒程度)278,400円
一般職(高卒者)240,360円

地方公務員の給与は自治体ごとに決まるので、志望先の採用案内で確かめてみてください。

国家公務員が向く人
  • 国の政策づくりや全国規模の仕事に関わりたい
  • 本府省や地方の出先機関など、働く場所の選択肢を広く持ちたい
  • 試験の種類(総合職・一般職・専門職)から選びたい
地方公務員が向く人
  • 地元の住民に近い仕事をしたい
  • 働く地域を1つの自治体に絞りたい
  • 消防士や都道府県警察の警察官を目指している

消防士・警察官はどっち?職業別の仕分け表

先に結論

消防署で働く消防士は市町村の職員で、地方公務員です。都道府県警察の警察官も、警視正以上を除いて地方公務員として採用されます。国家公務員試験で入るのは、総務省消防庁や警察庁といった国の機関です。

『消防士って国家公務員?地方公務員?』は、とても多い疑問です。

ここは法律ではっきり決まっているので、条文から順に見ていきましょう。

消防士は市町村の職員です

消防組織法では、市町村が区域内の消防を十分に果たす責任を持ち、市町村の消防は市町村長が管理すると定めています。

市町村は消防本部や消防署を置き、そこに消防職員を置きます。

つまり消防署の消防士は市町村の職員=地方公務員で、採用試験も各市町村(消防本部)が行います。

消防士を目指す人が先に確かめたいこと

『じゃあ、まず何から調べればいいの?』という方は、次の順で確かめてみてください。

消防士を目指す人の確認リスト
  • 働きたい市町村の消防本部が出している採用案内を探す
  • その年度の試験日と受験資格(年齢・学歴)を確かめる
  • 国の政策側に関わりたいなら、消防庁の総合職も候補に入れる
  • 国家公務員試験と併願するなら、試験日が重ならないかを並べて見る

国で消防に関わる道もあります

国の機関としては総務省消防庁があります。

消防庁の採用情報では、国家公務員総合職として、消防本部や都道府県庁への出向を通じて消防防災の政策の企画立案を行うと紹介されています。

消防庁の総合職には「行政職」と消防研究センターの「研究職」があります。

警察官は採用先で分かれます

警察法では、都道府県警察に警察官などを置くと定めています。

このうち警視正以上の階級の警察官は一般職の国家公務員で、それ以外の都道府県警察の職員は地方公務員の枠組みです。

都道府県警察の警察官として働くなら、各都道府県警察の採用試験を受けます。

一方、警察庁の職員は国家公務員試験から採用されます。

例えば、進路の話でこんなやりとりになることもありますよね。

「警察官になりたいから、国家公務員試験の勉強をしているんだ」
「県の警察官として働くなら、その都道府県警察の採用試験のほうだよ」

警察庁は、都道府県警察官の採用について「都道府県警察官採用応援サイト」から各都道府県警察本部の採用情報へ案内しています。

職業身分採用試験を行うところ
消防署の消防士地方公務員(市町村の職員)各市町村(消防本部)
総務省消防庁の職員国家公務員人事院の総合職試験など
都道府県警察の警察官地方公務員(警視正以上は国家公務員)各都道府県警察
警察庁の職員国家公務員人事院の総合職・一般職試験など
皇宮護衛官国家公務員人事院の専門職試験
消防士や警察官が国家公務員と地方公務員のどちらに当たるかを仕分けた図解

警察の採用の違いは警察官は国家公務員試験?で詳しく書いています。

補足

地方公務員の採用試験の日程や倍率は、自治体ごとに違います。この記事では国家公務員試験の公式情報だけを扱っているので、地方公務員の試験は志望する自治体の受験案内で確かめてみてください。

地方公務員と国家公務員試験でよくある相談

先に結論

相談で多いのは「消防士になるのに国家公務員試験は要るのか」と「どちらが難しいのか」です。前者は不要、後者は試験の種類が違うので単純には比べられません。

知恵袋などでよく見かける相談を、要約して答えていきます。

相談1:公務員試験に受かっていれば消防士になれる?

『公務員試験に合格すれば、そのまま消防士にもなれるの?』という相談です。

結論から言うと、国家公務員試験に受かっても消防署の消防士にはなれません。

消防署の消防士は市町村の職員なので、働きたい市町村が行う採用試験を受けることになります。

相談2:消防士を目指すなら国家公務員試験も受けたほうがいい?

『地方公務員なのは分かったけど、国家公務員試験を受けるメリットはある?』という相談もあります。

消防署で働くことが目的なら、国家公務員試験は必要ありません。

ただ、消防防災の政策づくりに関わりたいなら、総務省消防庁の総合職という道もあります。

例えば、こんな会話になることもありますよね。

「現場で火を消す仕事がしたいんだ」
「それなら市町村の採用試験だね。政策に関わりたいなら消防庁もあるよ」

相談3:地方の上級と国家の2種、どちらが難しい?

『地方の1種と国家の二種では、どちらの難易度が高いの?』という相談です。

Ⅰ種・Ⅱ種のような呼び方は、平成24年度以前に採用された職員の旧試験名です。今の国家公務員試験は総合職・一般職などの名前で行われています。

国の試験と自治体の試験は科目も日程も違うので、この記事では難易度は比べません。

参考までに、2025年度(令和7年度)の国家公務員の一般職(大卒程度)は、申込者数÷最終合格者数で2.9倍でした。

相談4:消防士から国家公務員へ転職できる?

『今は消防士として働いているけど、国家公務員の試験も受けられる?』という相談もあります。

国家公務員試験は、それぞれの受験資格を満たしていれば、今の職業に関係なく受けられます。

社会人向けには、民間企業などでの経験がある人を係長級以上で採用する経験者採用試験があります。

ほかに40歳未満の人が対象の一般職(社会人試験(係員級))もありますが、2026年度(令和8年度)は事務区分が休止でした。

年度によって実施する区分が変わるので、最新は人事院の受験案内で確かめておきましょう。

相談から分かるポイント
  • 消防士を目指すなら、働きたい市町村の採用試験を受ける
  • 国で消防に関わるなら、消防庁の総合職という道がある
  • 難易度は、試験の科目と日程をそれぞれの受験案内で比べて考える

独学でいくか、講座を使うか

国家公務員と地方公務員の両方を考えている人は、科目や日程の管理が大変になりがちです。

そんな時は公務員講座が役に立つ場面もあります。

  • 国と自治体の試験日を並べて、スケジュールを組みたい
  • 論文や作文を第三者に添削してほしい
  • 面接の練習相手がほしい

講座によって対応している試験は違うので、自分が受ける試験に合っているかを資料請求や説明会で確かめておきましょう。

国家公務員試験.com

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専門科目をゼロから学ぶ、論文を添削してもらう、面接の練習をする。独学で不安な部分だけでも講座を使うと準備が進めやすくなります。まずは資料請求で、コースの内容と受講スタイルを確かめてみましょう。

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よくある質問

消防士は国家公務員試験で採用されますか?

消防署の消防士は市町村の職員(地方公務員)なので、各市町村が行う採用試験で採用されます。国家公務員試験で入るのは、総務省消防庁などの国の機関です。

地方公務員の試験も人事院が行っていますか?

行っていません。人事院が行うのは国家公務員の採用試験で、都道府県・市町村などの地方公務員の採用試験はそれぞれの地方公共団体が行います。

国家公務員と地方公務員の試験は両方受けられますか?

それぞれの受験資格を満たし、試験日が重ならなければ両方を受ける計画を立てられます。日程は年度ごとに変わるので、人事院と志望する自治体の受験案内で確かめてみてください。

まとめ

この記事の要点
  • 国家公務員試験は人事院、地方公務員の試験は都道府県・市町村が行う
  • 迷ったら「どこの仕事をしたいか」から考える
  • 消防署の消防士は市町村の職員で、地方公務員
  • 都道府県警察の警察官も、警視正以上を除いて地方公務員
  • 国で消防や警察に関わるなら、消防庁や警察庁の国家公務員試験が入り口
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国家公務員試験.com 編集部

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