外交官になるには国家公務員試験?外務省の採用の入り口

外交官になるための国家公務員試験と外務省の採用の入り口を解説する記事のアイキャッチ

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『外交官になりたいけど、どの国家公務員試験を受ければいいの?』『外務省の試験って特別なものがあるの?』と気になっている方も多いですよね。

結論から言うと、外務省で働く入り口は大きく3つあります。人事院の総合職試験、外務省が自ら行う外務省専門職員採用試験、そして人事院の一般職試験です。

この記事を読めば、3つの入り口の違いと、自分がどこから外務省を目指せばいいかが分かります。

目次

外交官になるには国家公務員試験を受ける?

先に結論

外交官のほとんどは一般職の国家公務員です。国家公務員試験の外交官ルートは「総合職」「外務省専門職員」「一般職」の3つに分かれています。

人事院は「国家公務員の紹介」で、各府省で働く行政官・外交官・税務職員などのほとんどは一般職の国家公務員だと説明しています。

一方で、特命全権大使と特命全権公使は、国家公務員法で特別職に挙げられています。同じ外交の仕事でも、職によって扱いが違うんです。

試験を行う機関が違う点に注意

ここが大事なところです。外務省専門職員採用試験は、人事院ではなく外務省が実施しています。

人事院の「採用試験に関するQ&A」でも、外務省専門職員の採用試験は試験を行う機関に問い合わせるよう案内されています。人事院の試験の全体像は国家公務員試験とはで確認できます。

外務省で働く3つの入り口を比べる

先に結論

政策の企画立案に関わりたいなら総合職、外交領事業務に従事したいなら外務省専門職員、政策の実行を支えたいなら一般職が入り口になります。

『結局どれを受ければいいの?』が一番知りたいところですよね。公式の資料から分かる範囲で、3つを並べてみました。

入り口試験を行う機関仕事の位置づけ(公式の説明)2026年度の第1次試験
総合職人事院政策の企画及び立案又は調査及び研究に関する事務3月15日(日)(春)
外務省専門職員外務省外交領事業務に従事する職員5月30日(土)・31日(日)
一般職(大卒程度)人事院政策の実行やフォローアップなどに関する事務5月31日(日)
外務省で働く3つの入り口を総合職・外務省専門職員・一般職で比べた図解

2026年度は外務省専門職員と一般職の日程が重なった

表を見ると、2026年度は外務省専門職員の第1次試験(5月30日・31日)と一般職(大卒程度)の第1次試験(5月31日)が同じ日にかかっています。

試験を行う機関が違っても、同じ日の試験は物理的に受けられません。両方を考えている方は、その年度の日程を早めに見比べておきましょう。

一方で、総合職(春)の第1次試験は3月15日だったので、外務省専門職員の試験とは日程の上で重なっていませんでした。

『総合職も外務省専門職員も受けてみたい』という方は、受験資格と日程の両方を満たすかを、それぞれの受験案内で確かめてから組み立ててみてください。

入り口を選ぶ前に確かめること
  • やりたい仕事が政策づくりか、外交領事業務か、政策の実行か
  • その年度の各試験の第1次試験日が重なっていないか
  • 試験を行う機関(人事院か外務省か)の受験案内を見たか
  • 外国の国籍を持っていないか

総合職から外務省を目指す

先に結論

総合職試験に最終合格したあと、外務省への官庁訪問を経て採用されます。2026年度からは教養区分が春と秋の年2回になり、大学1年生の3月から受けられるようになりました。

人事院の「総合職試験府省等別・区分試験別採用状況(令和8年4月1日現在)」の府省名には外務省も載っています。ただ、外務省の採用人数はこの記事では確認できていないので、外務省の採用情報で確かめてみてください。

総合職試験の区分や流れは国家公務員試験の総合職で詳しく書いています。

2026年度の総合職の主な日程

試験第1次試験最終合格発表
総合職(院卒者・大卒程度)春3月15日(日)5月29日(金)
総合職 教養区分(秋)10月4日(日)12月17日(木)

春試験の合格者の官庁訪問は、2026年度は6月10日(水)から始まりました。秋の教養区分の合格者向けの官庁訪問は12月からです。

官庁訪問や人物試験の準備は国家公務員試験の二次試験と官庁訪問で紹介しています。

外交に関心がある人が見ておきたい区分と英語

大卒程度の総合職には、2024年度に「政治・国際・人文」区分ができました。政治・国際系のコースAと、人文系のコースBから選ぶ形です。

また、総合職(大卒程度・教養区分以外)の第2次試験には英語試験があります。対象はTOEFL(iBT)、TOEIC Listening & Reading Test(公開テストに限る)、IELTS、実用英語技能検定のスコアなどです。スコアに応じて、総得点に15点か25点が加えられます。

『英語が得意なら有利になるの?』と思った方もいますよね。点数が加わる仕組みなので、スコアを持っている人は受験案内で対象の試験と基準を確かめておきましょう。

倍率(申込者数÷最終合格者数)は、総合職(大卒程度・教養区分を除く)が2025年度9.3倍、2026年度7.0倍でした。教養区分は2025年度13.9倍、2026年度の春が14.7倍です。

教養区分は専攻を問わない

総合職の教養区分は、専攻分野にとらわれない幅広い見識を持つ学生や、外国の大学の卒業者など、多様な人材を集めるための区分です。

専門試験はなく、総合論文試験や企画提案試験が課されます。法学部以外の方でも、ここから外務省を目指す道が考えられます。

外務省専門職員採用試験を知る

先に結論

外務省専門職員採用試験は、外交領事業務に従事する職員を採用するために外務省が行う試験です。2026年度は3月19日から4月3日まで申込みを受け付け、8月12日に最終合格発表がありました。

人事院の「2026年度国家公務員採用試験の概要」にも、外務省専門職員採用試験の日程が載っています。

外務省専門職員採用試験の2026年度の流れ
  1. 3月19日(木)から4月3日(金)まで受付
  2. 5月30日(土)・31日(日)に第1次試験
  3. 6月29日(月)に第1次試験の合格発表
  4. 7月14日(火)から7月24日(金)に第2次試験
  5. 8月12日(水)に最終合格発表

受験資格の目安

2026年度の受験資格は、1996(平成8)年4月2日から2005(平成17)年4月1日までに生まれた人などです。一般職(大卒程度)とほぼ同じ形になっています。

国籍の条件

外国の国籍を持っている人は、外務省専門職員採用試験を受けられません。日本の国籍があっても、外国の国籍を持つ人は外務公務員になれないとされています。二重国籍の方は、受験の前にこの点を確かめておきましょう。

受験資格の全体は国家公務員試験の受験資格でまとめています。

社会人から外務省を目指すには

社会人の方には、外務省経験者採用試験(書記官級)という試験もあります。人事院の「合格点及び平均点等の公表」ページにも、この試験名が載っています。

募集の時期や条件は年度によって変わるので、外務省の採用情報をこまめに確認してみてください。

一般職から外務省で働く

先に結論

一般職(大卒程度)の行政区分は地域別の試験ですが、本府省への採用はどの地域の合格者からもできます。高卒者試験の技術区分にも、外務省に関わる仕事の例があります。

『一般職で外務省に入るなら、関東甲信越で受けないといけないの?』と迷う方もいますよね。

人事院の受験案内では、行政区分と教養区分は全国9地域に分けた試験ですが、本府省への採用はどの地域の合格者からも可能だと説明されています。本府省の採用は関東甲信越地域からが中心で、ほとんどの本府省は東京で官庁訪問を受け付けています。

例えば、こんなやりとりになることもあるはずです。

「地元の九州地域で受けても、外務省の官庁訪問に行けるの?」
「本府省はどの地域の合格者からも採用できるよ。官庁訪問は東京が多いけどね」

2026年度の一般職(大卒程度)は、7月2日(木)から官庁訪問が始まり、8月12日(水)の最終合格発表のあとに内々定が出る流れでした。

高卒者試験の技術区分にも外務省の仕事がある

2026年度の一般職(高卒者)の受験案内では、技術区分の仕事の例として、外務省のDXや在外公館施設の営繕が挙がっていました。

外交の現場を支える技術の仕事もある、と知っておくと選択肢が広がります。

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よくある相談:外務省と国家公務員試験

先に結論

外務省についての相談で多いのは「総合職と外務省専門職員の違い」「一般職で外務省に入れるか」「何学部が向いているか」の3つです。

Yahoo!知恵袋でよく見られている相談の中から、記事のテーマに合うものを要約して答えます。

相談1:総合職で外務省に入るのと、外務省専門職員で入るのは何が違う?

国家公務員総合職で外務省に入って外交官になるのと、外務省専門職員の試験で外交官になるのは何が違うのかという相談です。

公式の資料から言えるのは、試験を行う機関と仕事の位置づけの違いです。総合職は人事院の試験で、政策の企画立案や調査研究の事務をする係員の採用試験です。外務省専門職員は外務省が行う試験で、外交領事業務に従事する職員を採用します。

どちらが大変か、どちらが出世しやすいかを示した公式資料はありません。外務省の説明会などで、それぞれの働き方を直接聞いてみてください。

相談2:一般職で外務省に入るには、関東甲信越で受けないといけない?

一般職の試験で外務省を受けるには、関東甲信越の区分で受験する必要があると聞いたという相談です。

人事院の説明では、本府省への採用はどの地域の合格者からもできます。本府省の採用は関東甲信越地域からが中心ですが、ほかの地域で受けたからといって本府省に行けないわけではありません。

相談3:外交官を目指すなら、何学部が向いている?

外務省で働くために国家公務員総合職や一般職に合格するには、何学部が向いているのかという相談です。

2026年度の総合職(大卒程度・教養区分以外)は、1996年4月2日から2005年4月1日生まれなら学歴を問わず受けられます。総合職の教養区分は、専攻分野にとらわれない人材を集めるための区分です。

「文学部だと外交官は無理かな」
「総合職には専攻を問わない教養区分もあるよ」

学部で門前払いされる仕組みではないので、まずは試験の区分と出題の中身を見比べてみましょう。

外務省を目指す人が学年や専攻から入り口を選ぶ流れの図解

よくある質問

外交官は国家公務員ですか?

国家公務員です。人事院の説明では、外交官のほとんどは一般職の国家公務員です。特命全権大使・特命全権公使は特別職に挙げられています。

外務省専門職員採用試験は人事院の試験ですか?

いいえ。外務省専門職員採用試験は外務省が実施しています。日程や内容は外務省の採用情報で確認してください。

外交官を目指すのに英語の資格は役に立ちますか?

総合職(大卒程度・教養区分以外など)では、TOEFL(iBT)や実用英語技能検定などのスコアに応じて総得点に15点か25点が加えられます。対象の試験や基準は受験案内で確認してください。

外務省の採用人数は何人ですか?

外務省の採用人数は、この記事では公式資料で確認できていません。外務省の採用情報で最新の情報を確かめてください。

国家公務員試験の一種に受かれば外交官になれると聞きました。今もありますか?

Ⅰ種などは、平成24年度以前に採用された職員の旧試験名です。今の国家公務員試験では、総合職・一般職などの試験に合格し、外務省の官庁訪問を経て採用される形です。

まとめ

この記事の要点
  • 外交官のほとんどは一般職の国家公務員で、特命全権大使などは特別職
  • 外務省で働く入り口は総合職・外務省専門職員・一般職の3つ
  • 外務省専門職員採用試験は人事院ではなく外務省が行う
  • 2026年度は外務省専門職員と一般職(大卒程度)の第1次試験日が重なった
  • 外国の国籍を持つ人は外務公務員になれない
  • 日程は毎年変わるので、最新は人事院と外務省の採用情報で確認する

ほかの省庁の採用の考え方は国家公務員試験と省庁の選び方もあわせて読んでみてください。

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国家公務員試験.com 編集部

国家公務員試験の種類・受験資格・日程・試験内容・採用までの流れと、勉強法や講座の選び方を、人事院の公開情報をもとに整理している情報サイトです。 公式サイト

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