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『先輩にもらった対策本、今の試験でも使えるのかな』と不安になっている方も多いですよね。
結論から言うと、国家公務員試験は2024年度から毎年のように変更が続いています。基礎能力試験の題数、新しい区分、名簿の有効期間、試験日まで動いているので、数年前の情報はそのままでは使えません。
この記事を読めば、どの年度に何が変わったのかと、古い情報で気をつけたい点が分かります。
国家公務員試験の変更は2024年度から毎年続いています
人事院は2024年度、2025年度、2026年度と続けて試験を見直し、2027年は春の試験日程を前倒しします。変更点は人事院の「試験の見直し(変更点)」のページで年度ごとに公表されています。
「国家公務員試験の変更」と聞いても、何がいつ変わったのか分かりにくいですよね。
まずは年表で全体を見てみましょう。ここに載せたのは人事院が公表している主な変更です。
| 年度 | 主な変更 |
|---|---|
| 2023年度 | 国税専門官を「国税専門A」「国税専門B」の2区分に。総合職の法務区分を休止 |
| 2024年度 | 春の大卒程度試験の基礎能力試験を40題から30題に。総合職に「政治・国際・人文区分」を創設。全試験の基礎能力試験で情報の問題を出題。総合職(春)の第1次試験を3月に前倒し |
| 2025年度 | 一般職(大卒程度)に教養区分を新設。経験者採用に府省合同の係長級の試験を新設。国税専門官の専門科目を見直し |
| 2026年度 | 総合職の教養区分を春・秋の年2回に。刑務官採用試験に大卒程度試験を新設 |
| 2027年 | 総合職(春)・一般職(大卒程度)・専門職(大卒程度)の日程を1か月程度前倒し |

最新の変更点は人事院の試験の見直し(変更点)のページで確かめてみてください。
基礎能力試験の見直しで何が変わった?
2024年度から、春の大卒程度試験の基礎能力試験は40題から30題に減りました。知識分野は時事問題が中心になり、解答時間も短くなっています。
いちばん影響が大きいのが、この基礎能力試験の見直しです。総合職・一般職・専門職のどれを受ける人にも関わります。
| 項目 | 2023年度まで | 2024年度から |
|---|---|---|
| 出題数(春の大卒程度試験) | 40題 | 30題 |
| 内訳 | 知能27題・知識13題 | 知能24題・知識6題 |
| 知識分野の扱い | 13題 | 6題(時事問題が中心) |
| 解答時間(総合職) | 3時間 | 2時間20分 |
| 解答時間(一般職・専門職) | 2時間20分 | 1時間50分 |
知識分野が13題から6題に減ったので、知能分野の比重がぐっと上がっています。
『じゃあ知識の勉強はいらないの?』と思うかもしれません。ただ、6題は残っていますし、時事と情報に関する問題が出るので、ゼロにはできないんです。
情報の問題は高卒程度の試験にも
2024年度からは、高卒程度を含む全ての試験の基礎能力試験で、情報に関する問題が出るようになりました。
2026年度(令和8年度)の受験案内では、一般職(高卒者)の基礎能力試験40題のうち、情報は1題です。高卒程度の試験は40題のままなので、大卒程度とは題数が違う点も覚えておきましょう。
出題分野ごとの勉強の進め方は基礎能力試験の出題分野と勉強の順番で詳しく解説しています。
総合職の専門試験(記述式)も短く
2024年度には、総合職の一部の区分で専門試験(記述式)の解答題数が3題から2題に減りました。
試験時間も4時間から3時間になり、その他の区分も3時間30分から3時間にそろえられています。
新しくできた区分・なくなった区分
この数年で、総合職の「政治・国際・人文区分」、一般職の教養区分、経験者採用の府省合同(係長級)、刑務官(大卒程度)が新しくできました。一方で、総合職の法務区分は廃止されています。
区分が増えたり減ったりすると、自分が受けられる試験も変わりますよね。
| 区分 | いつ | 中身 |
|---|---|---|
| 総合職「政治・国際・人文区分」 | 2024年度に創設 | コースA(政治・国際系)とコースB(人文系)から選ぶ |
| 一般職(大卒程度)教養区分 | 2025年度に新設 | 専門試験なし。大学3年生(20歳以上)から受けられる |
| 経験者採用 府省合同(係長級) | 2025年度に新設 | 一般職試験採用相当の係長級を採る |
| 刑務官(大卒程度) | 2026年度に新設 | 基礎能力・課題論文・人物・身体検査など |
| 総合職 法務区分 | 2025年度より廃止 | 司法試験合格者は選考採用へ |
総合職の教養区分は年2回に
2026年度からは、総合職の教養区分が春と秋の年2回になりました。
「19歳の春」つまり大学1年生の3月から受けられ、大学4年生までの総合職試験の受験回数は最大6回です。これまでより2回多くなっています。
同じ2026年度に、教養区分の基礎能力試験の出題数と配分も変わりました。Ⅰ部は知能24題と時事・情報6題、Ⅱ部は知識20題です。総合論文試験は2題から1題になっています。
総合職そのものの仕組みは国家公務員試験の総合職とはで紹介しています。
専門職や経験者採用の見直し
2025年度には、国税専門官の国税専門A区分で、専門試験(多肢選択式)の必須科目の題数が16題から4題に減り、選択必須科目が入りました。全体の出題数58題・解答題数40題は従来どおりです。
国税専門官と税務職員の人物試験の配点比率も引き上げられています。経験者採用の試験地は、東京都のほか札幌や福岡など全国9か所に広がりました。
名簿の有効期間と試験日程の変更
最終合格すると載る「採用候補者名簿」の有効期間は、2022年度までの3年間から、2023年度以降は5年間などに延びました。試験日程は2027年の春から1か月程度早まります。
名簿の有効期間は、合格してから採用されるまでに使える期間のことです。
| 試験 | 2022年度までの合格者 | 2023〜2025年度 | 2026年度から |
|---|---|---|---|
| 総合職(教養区分以外) | 3年間 | 5年間 | 5年間 |
| 総合職 教養区分 | 3年間 | 6年6か月 | 7年間 |
| 一般職(大卒程度・教養以外) | 3年間 | 5年間 | 5年間 |
| 一般職(大卒程度)教養区分 | なし | 6年間(2025年度新設) | 6年間 |
一般職(高卒者・社会人)の名簿は1年間のままです。
2027年の春の試験は1か月程度早まります
人事院は2026年3月5日に、2027年の春の試験日程を前倒しすると発表しました。
| 試験 | 2026年の第1次試験 | 2027年の第1次試験 |
|---|---|---|
| 総合職(春) | 3月15日(日) | 2月28日(日) |
| 専門職(大卒程度) | 5月24日(日) | 4月25日(日) |
| 一般職(大卒程度) | 5月31日(日) | 5月2日(日) |
一般職と専門職の最終合格発表は、2027年は両方とも7月上旬の予定です。最終合格の後に各府省から内々定が出るので、内々定の時期も1か月程度早まります。
2027年の申込期間は、2026年10月時点ではまだ公表されていません。人事院は2026年11月中旬をめどに公表する予定としています。区分ごとの日程は国家公務員試験の試験日で確かめてみてください。
変更で受験の計画はどう変わる?
制度が変わると、読者のタイプごとに考えておきたいことも変わります。
| あなたのタイプ | 関係が深い変更 | 計画で意識したいこと |
|---|---|---|
| 大学1〜2年生 | 総合職の教養区分が年2回に(2026年度) | 大学1年生の3月から受けられる機会を数に入れる |
| 大学3年生 | 2027年の春の試験の前倒し | 第1次試験が1か月程度早まる前提で逆算する |
| 専門科目に自信がない大学生 | 一般職の教養区分(2025年度新設) | 専門試験なしの区分も選べる |
| 民間企業などの経験者 | 経験者採用の府省合同(2025年度新設) | 試験地が9か所になり、地方でも受けやすい |
| 高校生 | 全試験で情報の問題(2024年度) | 基礎能力試験の情報1題も範囲に入れる |
例えば、大学3年生ならこんな会話になることもありますよね。
「去年の先輩は5月末に一般職を受けたって言ってたよ」
「2027年は5月2日に前倒しだから、同じ感覚だと1か月足りなくなるね」
去年の体験談をそのまま自分の予定に当てはめず、今年の日付で組み直してみてください。
古い対策本・情報で気をつけたいこと
変更前の情報をそのまま信じると、題数や時間の感覚がずれたまま本番を迎えてしまいます。発行年度と、何年度の試験を前提にしているかを最初に確かめておきましょう。
先輩から対策本を譲ってもらったり、昔のブログ記事を読んだりすることもありますよね。
「この問題集、知識の問題がずいぶん多いね」
「奥付を見たら2022年度版だった。今の配分とは違うかも」
こんなふうに、まずは発行年度を見るだけでも気づけることがあります。
使ってはいけないわけではありません。ただ、次のような記述があれば、今の試験とは違う前提で書かれています。
- 基礎能力試験が「40題」「知識13題」と書かれている(大卒程度の春の試験)
- 一般職の基礎能力試験の時間が「2時間20分」になっている
- 総合職に「法務区分」がある前提で書かれている
- 名簿の有効期間が「3年」とされている
- 一般職(大卒程度)に教養区分が出てこない
- 「Ⅰ種」「Ⅱ種」など旧試験名のまま説明している

2022年度や2023年度の情報で特に注意したいのが、基礎能力試験の知識分野です。知識13題を前提に書かれた本は、今の出題数とは配分が大きく違います。
古い過去問集の知識分野を全部解こうとして、知能分野の練習時間が足りなくなるケースです。今の配分は知能24題・知識6題(大卒程度の春の試験)なので、時間の配り方を見直してみてください。
過去問は人事院のものが使えます
人事院は、2023年度以降の試験問題や正答番号、合格点・平均点を公開しています。
迷った時は、いちばん新しい年度の公開問題を開いてみるのが確実です。旧試験名の「Ⅰ種」や「上級」との関係は、国家公務員試験の上級・1種とはで説明しています。
国家公務員試験.com
公務員試験の講座を資料請求で比べてみる
専門科目をゼロから学ぶ、論文を添削してもらう、面接の練習をする。独学で不安な部分だけでも講座を使うと準備が進めやすくなります。まずは資料請求で、コースの内容と受講スタイルを確かめてみましょう。
無料資格スクール大栄の公務員講座を見る講座の内容・料金は公式サイトで最新情報を確認してください。
よくある相談:申込みや試験内容の「変更」
知恵袋などでよく見かける相談を要約し、人事院の公式情報の範囲で答えています。
「変更」と一緒に調べられているのは、試験制度だけではありません。申込内容を変えたいという相談もよく見かけます。
『申込みで書き間違えた。直したら印象が悪くなる?』
申込みの記載ミスに気づき、第1次試験の時に訂正できると案内された、という相談です。
『面接で不利になるかも…』と心配になりますよね。まずは受験案内や人事院からの案内に沿って、落ち着いて直しておきましょう。
一般職(大卒程度)の場合、合格者は各試験種目の得点を合計して決めると人事院は説明しています。誤記を正しく直すことは、受験者として当然の手続きなんです。
『専門職の試験区分を、国税から人間科学に変えられる?』
申込みの後に、受ける試験や区分を変えたいという相談もあります。
受験案内では、申し込める試験の区分と第1次試験地は1つで、申込みが完了した後は変更できません。第1次試験地だけは、災害や転居などやむを得ない場合に期限内に申し出れば変更できる場合があります。
申込みも1回に限られるので、区分は申込み前にじっくり決めておきましょう。
『試験内容の変更で、自然・人文・社会の知識はもう出ない?』
2024年度からの見直しで、大卒程度の春の試験は知識分野が6題になり、時事問題が中心になりました。
一方で、高卒程度の試験は2026年度も知識20題(自然科学5・人文科学8・社会科学6・情報1)です。受ける試験によって答えが変わるので、自分の試験の受験案内で確かめてみてください。
よくある質問
国家公務員試験の変更点はどこで確認できますか?
人事院の国家公務員試験採用情報NAVIにある「試験の見直し(変更点)」のページで、年度ごとに公表されています。
基礎能力試験は全部の試験で30題になりましたか?
30題になったのは春の大卒程度試験です。高卒程度の試験は、2026年度の受験案内でも40題でした。
2027年の試験日はいつですか?
第1次試験は、総合職(春)が2月28日、専門職(大卒程度)が4月25日、一般職(大卒程度)が5月2日と発表されています。申込期間は2026年11月中旬をめどに公表予定です。
2023年度の過去問は今の対策に使えますか?
使えますが、2023年度は基礎能力試験の見直し前で、大卒程度の春の試験は40題(知能27・知識13)でした。今の30題の配分と時間に合わせて、解く問題と時間の計り方を調整してみてください。
申込み後に試験区分を変更できますか?
受験案内では、申込み完了後の試験区分の変更はできないとされています。第1次試験地は、災害や転居などやむを得ない場合に期限内の申出で変更できる場合があります。
まとめ
- 国家公務員試験は2024年度から毎年のように変更が続いている
- 春の大卒程度試験の基礎能力試験は40題から30題になり、知識は時事中心に
- 総合職の政治・国際・人文区分、一般職の教養区分などが新設され、法務区分は廃止
- 名簿の有効期間は延び、2027年の春の試験は1か月程度前倒し
- 古い対策本は発行年度と前提の試験年度を確かめてから使う





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