大学生の国家公務員試験|いつから何を準備するか

大学生が国家公務員試験をいつから準備するかを解説する記事のアイキャッチ

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『国家公務員になりたいけど、大学何年生から動けばいいの?』と迷っている大学生の方も多いですよね。

結論から言うと、今は総合職の教養区分なら「19歳の春(大学1年生の3月)」から受験でき、大学生のうちに何度か挑戦できる仕組みになっています。

この記事を読めば、国家公務員試験を大学生がいつ受けられるのか、学年ごとに何を準備すればいいのかが分かります。

目次

大学生が受けられる国家公務員試験はどれ?

先に結論

大学生が中心になるのは、総合職(大卒程度)と一般職(大卒程度)、それに国税専門官などの専門職(大卒程度)です。教養区分は学年の早いうちから受けられるのが特徴です。

「大卒程度」という言葉を見ると、卒業してからでないと受けられないと思いがちですよね。

実は「大卒程度」は大学卒業レベルの問題が出るという意味で、受験資格を満たせば在学中でも受けられるんです。

試験大学生にとってのポイント(2026年度)
総合職(大卒程度)教養区分19歳の春(大学1年生の3月)から受験できる。春と秋の年2回。名簿は7年間有効
総合職(大卒程度)教養区分以外法律・経済・工学などの区分。1996年4月2日から2005年4月1日生まれなら学歴不問
一般職(大卒程度)教養区分大学3年生(試験年度の4月1日に20歳)から受験できる。名簿は6年間有効
一般職(大卒程度)教養区分以外行政区分や技術系区分。名簿は5年間有効
専門職(大卒程度)国税専門官・財務専門官・労働基準監督官など。区分ごとに受験資格を確認

2005年4月2日以降に生まれた人は、教養区分以外では大学卒業(見込み)などが条件になります。

自分の生まれ年でどの試験が受けられるかは、受ける年度の受験案内で確かめておきましょう。

第1次試験日が違えば併願もできる

受験資格を満たしていれば、複数の国家公務員試験を受けられます。

ただし、第1次試験が同じ日の試験はどちらか一方しか受けられません。

試験(2026年度)第1次試験日最終合格発表
総合職(院卒者・大卒程度)春3月15日(日)5月29日(金)
専門職(大卒程度:国税専門官など)5月24日(日)8月12日(水)
一般職(大卒程度)5月31日(日)8月12日(水)
総合職 教養区分(秋)10月4日(日)12月17日(木)

2026年度の日程なら、総合職・専門職・一般職は第1次試験日が別々でした。

日程は年度で変わるので、「その年度の日程で重ならなければ」という条件つきで考えてくださいね。試験の全体像は国家公務員試験とは?種類・日程・受験資格で紹介しています。

総合職の仕事と試験は国家公務員試験の総合職とは、一般職は国家公務員試験の一般職とはでくわしく紹介しています。

大学1年生から4年生までの学年別ロードマップ

先に結論

1年生から2年生は情報集めと基礎固め、教養区分で早めに試験を経験。3年生で志望する試験と区分を決め、卒業前年度の春から本番、4年生の夏に官庁訪問という流れが、今の制度に沿った進め方です。

『周りはまだ誰も公務員の話をしていないけど、焦ったほうがいい?』と感じている方もいるはずです。

公式に「何年生から勉強を始めるべき」という目安はありません。

ただ、今の制度では受けられる時期が前に広がっているので、早めに全体の流れを知っておくだけでも選べる道が増えます。

ここでは、2027年4月に採用されたい人(2026年度に4年生)を例に、2026年度(令和8年度)の日程で学年ごとの動きを並べてみました。

学年の目安受けられる試験・制度の動きこの時期にしておきたいこと
1年生3月(19歳の春)から総合職の教養区分を受験できる人事院や各府省の説明会で仕事を知る。基礎能力試験の問題の形を見ておく
2年生総合職の教養区分は春と秋の年2回教養区分に挑戦する場合は総合論文試験の練習。専門科目に手をつけるか考える
3年生一般職の教養区分を受験できる(20歳以上)。3月に総合職(春)の第1次試験(2026年度は3月15日)志望する試験と区分を決める。専門試験の科目を選ぶ。インターンシップや説明会に参加する
4年生5月に一般職・専門職の第1次試験(2026年度は一般職5月31日・専門職5月24日)。6月から総合職、7月から一般職の官庁訪問第2次試験(人物試験)の準備と官庁訪問。内定は10月1日以降
大学1年生から4年生までの国家公務員試験の準備を学年ごとに並べた図解

1年生から2年生でしておきたいこと

この時期は、試験の中身と仕事の中身の両方を「知る」ことが中心です。

例えば、大卒程度の基礎能力試験は、2026年度は30題で、知能分野24題と知識分野6題(時事・情報)という形でした。

解答時間は総合職が2時間20分、一般職が1時間50分です。

文章理解や判断推理、数的推理のような問題は、専門科目より先に慣れておける分野なんです。

1年生から2年生のチェックリスト
  • 人事院の国家公務員試験採用情報NAVIで試験の種類を見ておく
  • 人事院が公開している試験問題で、基礎能力試験の形を確かめる
  • 各府省の説明会やセミナーに一度参加してみる
  • 総合職の教養区分を受けるかどうかを決める

3年生でしておきたいこと

3年生は、受ける試験と区分を決める時期です。

一般職の行政区分の専門試験は、次の16科目から8科目を選んで40題を解きます。

科目は、政治学・行政学・憲法・行政法・民法(2科目)・ミクロ経済学・マクロ経済学・財政学・経済事情です。

これに経営学・国際関係・社会学・心理学・教育学・英語(基礎)・英語(一般)が加わります。

例えば、大学2年生で法学部ではない人の場合を考えてみましょう。

専門試験の科目は、一般職の行政区分なら16科目から8科目を選ぶ形なので、得意な分野から組み合わせを考えられます。

一方で、専門試験のない教養区分も選べるので、「専門科目の勉強が間に合うか」で受ける区分を決める考え方もあります。

2027年からは日程が前倒しに

2027年の試験から、春の日程が1か月程度早くなります。

総合職(春)の第1次試験は2月28日(日)、一般職(大卒程度)は5月2日(日)、専門職(大卒程度)は4月25日(日)です。

これから受ける人は、上の表の時期よりも少し早めに動くつもりでいると安心ですね。

申込期間は2026年11月中旬をめどに公表される予定で、2026年10月時点ではまだ出ていません。区分ごとの日程は国家公務員試験の試験日にまとめています。

早めに受けられる「教養区分」をどう使う?

先に結論

教養区分は専門試験がなく、学年の早いうちから受けられる区分です。総合職の教養区分は大学4年生までに春秋合わせて最大6回受けられます。

教養区分は、大学生にとって使い方を考えたい区分なんです。

総合職の教養区分は2026年度から春と秋の年2回になり、19歳の春から受けられるようになりました。

総合職と一般職の教養区分を比べる

項目総合職(大卒程度)教養区分一般職(大卒程度)教養区分
受けられる時期19歳の春(大学1年生の3月)から大学3年生(試験年度の4月1日に20歳)から
年に何回春と秋の2回(2026年度から)1回
専門試験なし。総合論文試験・企画提案試験などなし。課題対応能力試験・一般教養論文試験など
名簿の有効期間7年間6年間
同じ年度の他区分との併願春試験は教養区分以外と第1次試験が同じ日教養区分以外と第1次試験が同じ日なので併願できない

総合職の教養区分ではどんな試験がある?

『専門試験がないなら、勉強は楽なの?』と思った方もいるかもしれません。

実は、総合職の教養区分は論文や発表、討議で考える力を見る試験が中心なんです。

段階試験種目(2026年度)中身
第1次基礎能力試験Ⅰ部30題・2時間20分(知能24題と時事・情報6題)
第1次基礎能力試験Ⅱ部20題・1時間(自然・人文・社会)
第1次総合論文試験1題・2時間30分
第2次企画提案試験政策概要説明紙の作成(1時間30分)と、プレゼンテーション・質疑応答(おおむね30分)
第2次政策課題討議試験・人物試験討議はおおむね1時間30分。人物試験は面接
加点英語試験TOEFL(iBT)やTOEICなどのスコアに応じて加点

大学のゼミで発表や議論に慣れている人には、取り組みやすい形かもしれませんね。

総合職と一般職の教養区分の受けられる時期と名簿の有効期間を比べた図解

名簿の有効期間が長いので、早く合格しておけば、そのあと卒業まで時間をかけて志望先を考えられます。

例えば、3年生で総合職の教養区分に合格して、卒業後の4月に採用されたい場合は、合格の翌年度の夏の官庁訪問に参加する形になります。

教養区分で早めに受けるよさ
  • 本番の試験を早い学年のうちに体験できる
  • 専門科目の勉強がなくても挑戦できる
  • 名簿が長く有効なので、合格後に進路を考えられる
気をつけたいところ
  • 同じ年度の教養区分以外とは第1次試験が同じ日になる
  • 総合論文や企画提案など、論文や発表の準備が要る
  • 合格しても官庁訪問を経ないと採用にならない

2026年度の一般職の教養区分を大学3年生で受けた場合、採用はおおむね2028(令和10)年4月になります。

『教養区分と行政区分、どっちで受ければいいの?』という悩みは、このあとの相談の章でも取り上げます。

4年生の春から夏はどう動く?

先に結論

最終合格だけでは採用されません。総合職は最終合格後、一般職は第1次試験の合格発表後に官庁訪問が始まり、各府省の面接を経て内々定、10月1日以降に内定という流れです。

ここがいちばん忙しい時期ですよね。

試験と官庁訪問が重なるので、流れを先に頭に入れておきましょう。

一般職(大卒程度)の流れ(2026年度の例)
  1. 2月19日から3月23日に申し込む
  2. 5月31日に第1次試験を受ける
  3. 6月24日の第1次合格発表のあと、6月25日9時から官庁訪問の予約を始める
  4. 7月2日から官庁訪問(7月8日から7月26日は第2次試験期間のため官庁訪問は禁止)
  5. 7月8日から7月24日に第2次試験(人物試験)を受ける
  6. 8月12日の最終合格発表以降に内々定、10月1日以降に内定

総合職(春)は、2026年度は5月29日に最終合格が発表され、官庁訪問は6月10日から始まりました。

総合職の官庁訪問はクール制で、内々定は6月22日15時以降に解禁されています。

補足

人事院の官庁訪問Q&Aでは、業務説明会への参加は任意で参加しなくても不利にならないこと、インターンシップに参加していなくても不利に扱われないことが示されています。説明会は「行かないと落ちる」ものではなく、志望先を知るための場と考えて大丈夫です。

官庁訪問で知っておきたいこと

官庁訪問は、志望する省庁を訪ねて業務説明や面接を受けるもので、民間企業でいう採用選考のようなものです。

最終合格しただけでは採用されないので、ここが本当の意味での就職活動になります。

官庁訪問の前に確かめておくこと
  • 総合職の事前予約は1日1省庁まで(2026年度は6月1日から6月9日)
  • 夏の官庁訪問は上着・ネクタイがなくても差し支えない
  • 遠くに住んでいて訪問の開始が遅れても不利にならない
  • 内定は1つの省庁からしか応諾できない
  • 複数の内々定を得たら、志望度の低い省庁は早めに辞退する

「何社もエントリーする民間の就活と同じ感覚でいいのかな」

「内定を受けられるのは1つだけだから、志望の順番は早めに考えておいたほうがいいね」

こんなふうに、民間の就職活動と違う点を先に知っておくと、夏に慌てずに済みます。

第2次試験と官庁訪問の準備は国家公務員試験の二次試験と官庁訪問でくわしく紹介しています。

初任給も知っておこう

働き始めた時のイメージがあると、勉強のやる気にもつながります。

試験(行政職)初任給(2026年4月1日現在・東京都特別区内勤務の例)
総合職(大卒程度)290,400円
一般職(大卒程度)278,400円
総合職(院卒者)306,720円

勤務地や手当で金額は変わるので、くわしくは人事院の国家公務員の紹介ページで確かめてください。

勉強は独学でいく?講座を使う?

先に結論

独学か講座かに正解はありません。専門科目を一から学ぶ時、論文の添削が欲しい時、面接の練習相手がいない時など、つまずきやすい場面だけ外の力を借りる考え方もあります。

『大学の授業もサークルもあるし、独学で間に合うかな』と迷う大学生は多いはずです。

人事院は試験問題(2023年度以降の過去問)や正答番号、合格点・平均点、試験問題例を公開しているので、独学で問題に触れる材料はそろっています。

ただ、独学の合格率のような公式のデータはないので、自分の状況で決めるのが現実的です。

講座が役立ちやすい場面

こんな時は講座を検討する目安
  • 経済学や行政法など、大学で学んでいない専門科目を一から始める
  • 政策論文や一般論文を書いて、第三者の添削を受けたい
  • 人物試験や官庁訪問の面接を練習する相手がいない
  • 授業やアルバイトと並行して、勉強の予定を自分で管理しにくい
  • 模試で本番に近い形の練習をしたい

例えば、こんな会話になることもありますよね。

授業の合間に国家公務員試験の問題集で勉強する大学生の手元

「専門科目、何から手をつければいいか分からない」

「科目の選び方と順番だけでも、誰かに相談できると楽になるよね」

講座を選ぶ前に確かめたいこと

講座を使うと決めても、どこでもいいわけではありません。

大学生の場合は、授業の時間割と両立できるかがいちばんの分かれ目になりやすいです。

確かめること見るポイント
対応している試験区分自分の受ける総合職・一般職・専門職の区分に合っているか
受け方通学かオンラインか。授業の空き時間や長期休みに合わせられるか
質問のしやすさ分からないところを、いつ・どうやって質問できるか
論文と面接の対策論文の添削や、人物試験・官庁訪問の面接練習があるか
費用総額と支払い方を、申し込む前に資料で確認できるか

全部を一度に比べるのは大変なので、まずは「受ける区分に合っているか」から確かめてみてください。

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一方で、総合職など、ほかの試験区分に対応しているかはこの記事では確認できていません。志望する試験区分に合うかは、資料請求や説明会で確かめてみてください。

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大学生からよくある相談

この章について

知恵袋などでよく見かける相談を要約し、人事院の公式情報の範囲で答えています。

国家公務員試験は大学何年生で受けるのがいい?

大学何年生で受けるのがいいかは、多くの人が気になるところです。

採用されたい時期から逆算して考えると分かりやすくなります。

総合職・一般職(教養区分以外)は、試験の翌年4月の採用がおおむねの目安です。2026年度の日程なら、卒業後すぐの4月に採用されたい人は、総合職(春)を3年生の3月、一般職を4年生の5月に受ける計算になります。

教養区分は名簿が長く有効なので、早い学年で受けて、卒業に合わせて官庁訪問に参加する使い方ができます。

大学2年生だけど、何年生から受験できる?

大学2年生からの相談では、「そもそも何年生から受けられるのか」という質問が多く見られます。

総合職の教養区分なら、19歳の春(大学1年生の3月)から受けられるので、2年生ならすでに受けられる時期に入っています。

一般職の教養区分は大学3年生(試験年度の4月1日に20歳)からです。

ほかの区分は生まれ年で受験資格が決まるので、受験案内で確認しておきましょう。

一般職は教養区分と行政区分のどちらで受ける?

大学3年生から、一般職を教養区分と行政区分のどちらで受けるか迷っているという相談もあります。

同じ年度だと第1次試験が同じ日なので、両方は受けられません。

迷ったときの見方教養区分行政区分
専門試験なし16科目から8科目を選んで40題解答
受けられる学年3年生(20歳以上)から生まれ年などの受験資格による
名簿の有効期間6年間5年間
2026年度の倍率(申込者数÷最終合格者数)4.6倍2.9倍

倍率は人事院の実施状況の「申込者数÷最終合格者数」で、2026年度(令和8年度)の値です。

数字だけでは決められないので、専門科目の勉強が進んでいるか、いつ採用されたいかとあわせて考えてみてください。

有名大学でないと合格は難しい?

『自分の大学のレベルでも、国家公務員一般職を目指せる?』という相談もよく見かけます。

国家公務員試験の受験資格に、出身大学の条件はありません。

一般職(大卒程度)の合格者は、各試験種目の得点を合計して決まります。得点は平均点と標準偏差を使った「標準点」で計算されます。

つまり、筆記の段階で見られるのは当日の得点です。大学名を気にするより、基礎能力試験と専門試験の得点を伸ばすことに時間を使いましょう!

よくある質問

大学1年生でも国家公務員試験を受けられますか?

総合職(大卒程度)の教養区分は、19歳の春(大学1年生の3月)から受験できます。2026年度からは春と秋の年2回の実施です。

大学生のうちに総合職試験は何回受けられますか?

2026年度からの制度では、大学4年生までに春と秋を合わせて最大6回受けられます。

業務説明会やインターンシップに行かないと不利になりますか?

人事院の官庁訪問Q&Aでは、業務説明会への参加は任意で不利にならず、インターンシップに参加していなくても不利に扱われないとされています。

大学院に進学してから採用されることはできますか?

総合職・一般職(大卒程度)は採用希望時期の延期ができます。例えば学部4年で総合職に合格し、修士課程を修了してから採用される形です。名簿の有効期間は変わらないので注意してください。

まとめ

この記事の要点
  • 「大卒程度」は問題のレベルのことで、受験資格を満たせば在学中でも受けられる
  • 総合職の教養区分は19歳の春から、年2回、大学4年生までに最大6回受けられる
  • 一般職の教養区分は大学3年生(20歳以上)から受けられ、名簿は6年間有効
  • 最終合格だけでは採用されず、官庁訪問を経て内々定、10月1日以降に内定
  • 2027年の試験から春の日程が1か月程度前倒しになる
  • 独学か講座かは、専門科目・論文・面接でつまずきそうかで考える
国家公務員試験.com

国家公務員試験.com 編集部

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