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『特別職の国家公務員って何?』『特別職になるための国家公務員試験があるの?』と疑問に思った方も多いですよね。
結論から言うと、特別職の国家公務員試験という1本の試験はありません。人事院の国家公務員試験は一般職の採用試験で、特別職の中で試験がある職は、それぞれの機関が別に採用試験を行っています。
この記事を読めば、特別職と一般職の違いと、自分が目指す職がどの試験につながるのかが分かります。
特別職の国家公務員とは?
国家公務員の職は「一般職」と「特別職」に分かれます。国家公務員法第2条で特別職として挙げられた職が特別職で、それ以外のすべての職が一般職です。
公務員は大きく国家公務員と地方公務員に分かれます。国の仕事をする国家公務員には、特別職と一般職があるんです。
ここで大事なのは、法律の決め方です。国家公務員法では、特別職に当たる職を一つずつ挙げて、それ以外の一切の職を一般職としています。
一般職と特別職のちがい
| 項目 | 一般職 | 特別職 |
|---|---|---|
| 決め方 | 特別職に属する職以外の一切の職 | 国家公務員法第2条第3項に挙げられた職 |
| 国家公務員法の適用 | 適用される | 別段の定めがない限り適用されない |
| 人事院の採用試験 | 対象(総合職・一般職・専門職・経験者採用) | 対象外 |
| 主な例 | 各府省の行政官、外交官、税務職員など | 大臣、裁判所職員、国会職員、防衛省の職員など |
人事院は「国家公務員の紹介」の中で、各府省で働く行政官や外交官、税務職員などのほとんどは一般職の国家公務員だと説明しています。
つまり、国家公務員と聞いて多くの人が思い浮かべる仕事は、たいてい一般職なんですね。
例えば、こんなやりとりはよくあります。
「国家公務員になりたいなら、特別職を目指すの?」
「ううん、各府省で働く行政官の多くは一般職だよ。人事院の試験はそっちの採用試験なんだ」
ちなみに人事院の「国家公務員の紹介」では、国家公務員を約59.0万人(令和5年度末予算定員等ベース)として、その構成比をグラフで示しています。
一般職か特別職かは誰が決める?
国家公務員法では、ある職が一般職か特別職かを決める権限を人事院に持たせています。
人事院の役割については国家公務員試験と人事院で詳しく書いています。
特別職にはどんな職がある?
特別職には、内閣総理大臣や国務大臣のような職のほか、裁判官などの裁判所職員、国会職員、防衛省の職員(一部を除く)などが入っています。
『特別職って、偉い人だけのこと?』と思う方もいるはずです。
実は、大臣のような職だけでなく、裁判所や国会、防衛省で働く職員も特別職に入っています。国家公務員法第2条第3項に挙がっている主な職を、分かりやすくまとめてみました。
| グループ | 主な職の例 |
|---|---|
| 内閣・政府の職 | 内閣総理大臣、国務大臣、内閣法制局長官、内閣官房副長官、副大臣、大臣政務官 |
| 独立した機関の職 | 人事官、検査官 |
| 外交の職 | 特命全権大使、特命全権公使など |
| 皇室に関わる職 | 宮内庁長官、侍従長など |
| 裁判所の職 | 裁判官及びその他の裁判所職員 |
| 国会の職 | 国会職員、国会議員の秘書 |
| 防衛の職 | 防衛省の職員(一部を除く) |
| その他 | 日本学士院会員、行政執行法人の役員など |
このグループ分けは、読みやすくするためにこの記事で作ったものです。正確な一覧は、e-Gov法令検索の国家公務員法第2条で確かめてみてください。
外務省で働く外交官のほとんどは一般職です。ただし、特命全権大使と特命全権公使は特別職に挙げられています。同じ外交の仕事でも、職によって扱いが変わるわけです。
人事院の試験で採用される?で仕分けてみる
目指す職がどの試験につながるかは「一般職か特別職か」と「人事院の試験かどうか」の2つで見ると整理できます。特別職でも、裁判所職員・国会職員・自衛官には、それぞれの機関が行う採用試験があります。
一般職か特別職かが分かっても、『で、何の試験を受ければいいの?』が一番知りたいところですよね。
そこでこの記事では、職を「人事院の試験で採用されるか」で4つに仕分けてみました。
| 仕分け | 職の例 | 入り口になる試験 |
|---|---|---|
| ①一般職×人事院の試験 | 各府省の行政官、税務職員、国税専門官など | 人事院の総合職・一般職・専門職・経験者採用試験 |
| ②一般職×人事院以外の試験 | 外務省専門職員、各府省が行う獣医系技術職員など | 外務省や各府省が行う採用試験 |
| ③特別職×各機関の試験 | 裁判所職員、国会職員、自衛官 | それぞれの機関が行う採用試験(人事院以外) |
| ④特別職×採用試験の対象外 | 大臣、副大臣、大臣政務官など | 採用試験を受けて就く職ではない |

③の試験はどこで調べる?
人事院の「採用試験に関するQ&A」では、国会職員・裁判所職員・外務省専門職員・自衛官の採用試験は、それぞれの試験実施機関に問い合わせるよう案内しています。
人事院の受験案内を読んでも、これらの試験の日程や科目は載っていません。目指す職が決まったら、その機関の採用ページを直接見に行きましょう。
②の試験もあることを忘れずに
一般職なら全部人事院の試験、と思いがちですが、そうとも限りません。
例えば外務省専門職員採用試験は、外交領事業務に従事する職員を採用する試験で、外務省が実施しています。ほかにも、厚生労働省・農林水産省の獣医系技術職員や特許庁の意匠審査職員のように、各府省が行う試験があります。
『人事院の試験一覧にないから、その仕事には就けない』と早合点しないことが大切です。
- 目指す職が国家公務員法第2条第3項に挙がっているか見る
- 挙がっていなければ一般職なので、人事院の試験一覧を見る
- 一般職でも外務省専門職員のように別の機関が行う試験がないか確かめる
- 特別職なら、その職がいる機関の採用ページを見る
「特別職の国家公務員試験」がない理由
特別職は、裁判所・国会・防衛省など働く場所がばらばらで、国家公務員法も原則として適用されません。だから、人事院がまとめて行う「特別職の国家公務員試験」という形にはなっていないんです。
人事院が行う国家公務員採用試験は、総合職試験・一般職試験・専門職試験・経験者採用試験の4つです。どれも一般職の国家公務員を採用するための試験です。
一方、特別職には国家公務員法の規定が、別段の定めがない限り適用されません。採用のしくみも、それぞれの職ごとに決まっています。
「特別職」という名前から、難しい特別な試験が1本あると思い込んでしまうケースです。実際は、職ごとに入り口が違います。裁判所で働きたいなら裁判所の、国会で働きたいなら国会の採用情報を見るのが近道です。
法律を学んだ人の進路と特別職
裁判官は特別職ですが、法律を学んで国家公務員になる道はほかにもあります。
例えば、司法試験に合格した人が各府省で選考採用される仕組みは、一般職の国家公務員として働く道です。詳しくは司法試験と国家公務員試験で紹介しています。
国家公務員試験.com
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地方公務員にも特別職と一般職がある
地方公務員も一般職と特別職に分かれています。地方公務員の採用試験は、人事院ではなく都道府県や市町村などが行います。
『特別区って、特別職のこと?』と混乱する方もいますよね。
地方公務員法第3条では、地方公共団体のすべての公務員を地方公務員とし、一般職と特別職に分けています。つまり「特別職」という言葉は、国にも地方にもあるんです。
| 項目 | 国家公務員 | 地方公務員 |
|---|---|---|
| 一般職と特別職 | 国家公務員法第2条で区別 | 地方公務員法第3条で区別 |
| 一般職の採用試験 | 人事院(一部は各府省など) | 都道府県・市町村など |
名前に「特別」が付く特別区の職員採用も、国家公務員の特別職とは関係がありません。
身近な例だと、消防署の消防職員も地方公務員です。
消防組織法では、市町村が消防本部や消防署を置き、そこに消防職員を置くと決めています。国の機関の総務省消防庁で働く場合は、国家公務員の総合職として採用される道になります。国家公務員と地方公務員の試験の違いは国家公務員と地方公務員の試験の違いにまとめています。
よくある相談:特別職の国家公務員
特別職についての相談は「そもそも何をする人?」「防衛省の職員はなぜ特別職?」「特別区は国家公務員?」が多く見られます。
Yahoo!知恵袋でよく見られている相談の中から、記事のテーマに合うものを要約して答えます。
相談1:特別職の国家公務員って、主に何をしている人?
特別職の国家公務員とは何で、どんな仕事をしているのかという相談です。
特別職は、国家公務員法第2条第3項に挙げられた職のことです。大臣のような職もあれば、裁判所職員や国会職員、防衛省の職員のように、それぞれの機関で働く職員も入っています。
仕事の中身は職ごとにまったく違います。「特別職」は仕事の種類ではなく、法律上の分け方だと考えると分かりやすいですよ。
相談2:防衛省の職員はなぜ特別職なの?
ほかの省庁の職員と違って、防衛省の職員が特別職とされているのはなぜかという相談です。
公式資料ではっきり言えるのは、国家公務員法第2条第3項で防衛省の職員(一部を除く)が特別職として挙げられている、という点です。理由についての説明は、今回確認した公式資料の範囲では見当たりませんでした。
採用試験について知りたい場合は、人事院ではなく防衛省側の採用情報を確認してみてください。
相談3:特別区は国家公務員?国Ⅰや国Ⅱとの関係は?
特別区は国家公務員なのか、国家公務員や地方公務員、国Ⅰ・国Ⅱなどの違いがよく分からないという相談です。
特別区の職員は国家公務員ではなく、採用試験も人事院の国家公務員試験とは別です。国Ⅰ・国Ⅱは、今の試験制度になる前の旧試験名からきた呼び方です。人事院の資料でも、平成24年度以前に採用された職員の試験名はⅠ種などの旧試験名だと書かれています。
相談4:公務員試験に受かると、何になれるの?
公務員試験に合格すると、どんな立場になれるのかという相談です。
人事院の国家公務員試験に最終合格すると、採用候補者名簿に名前が載ります。そこから各府省の官庁訪問や面接を受けて採用が決まり、一般職の国家公務員として働きます。
「合格したら、そのまま公務員なんでしょ?」
「最終合格は名簿に載るところまで。採用は各府省の面接を経て決まるよ」
最終合格者数は採用予定数より多いので、合格したあとの動き方も大事になります。

よくある質問
特別職の国家公務員試験はありますか?
特別職をまとめて採用する1本の試験はありません。裁判所職員・国会職員・自衛官などは、それぞれの機関が採用試験を行っています。
人事院の国家公務員試験に合格すると特別職になれますか?
人事院の総合職・一般職・専門職・経験者採用試験は、一般職の国家公務員の採用試験です。合格して各府省に採用されると、一般職の国家公務員になります。
裁判所事務官は特別職ですか?
国家公務員法第2条第3項には「裁判官及びその他の裁判所職員」が特別職として挙がっています。採用試験は人事院ではなく裁判所が行うので、裁判所の採用情報を確認してください。
特別職にも国家公務員法は適用されますか?
国家公務員法の規定は、別段の定めがない限り特別職には適用されません。採用のしくみも職ごとに決まっています。
外交官は特別職ですか?
外交官のほとんどは一般職です。特命全権大使や特命全権公使は特別職として挙げられています。
まとめ
- 国家公務員の職は一般職と特別職に分かれ、特別職は国家公務員法第2条第3項で決まっている
- 人事院の国家公務員試験は一般職の採用試験で、特別職をまとめた試験はない
- 裁判所職員・国会職員・自衛官は、それぞれの機関が採用試験を行う
- 外務省専門職員のように、一般職でも人事院以外が行う試験がある
- 地方公務員にも一般職と特別職があり、採用試験は都道府県や市町村などが行う
国家公務員試験の全体像は国家公務員試験とはで確認できます。





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