国家公務員試験の上級・1種とは?今の総合職との関係

国家公務員試験の上級・1種と今の総合職の関係を解説する記事のアイキャッチ

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『国家公務員試験の上級とか1種って、今もあるの?』と調べている方も多いですよね。親や先生から聞いた名前と、今のサイトに書いてある名前が違って戸惑うのは自然なことです。

結論から言うと、Ⅰ種などは平成24年度以前に採用された人の旧試験名で、今の国家公務員試験は総合職・一般職・専門職・経験者採用です。

この記事を読めば、古い呼び名を今の試験名にどう読み替えればいいかが分かります。

目次

国家公務員試験の上級・1種とは?

先に結論

Ⅰ種は、平成24年度以前に採用された国家公務員の試験名です。今は使われておらず、人事院が行う試験は総合職・一般職・専門職・経験者採用の4種類になっています。

国家公務員試験のⅠ種は、ネット上では「1種」「一種」「i種」「ⅰ種」などいろいろな書き方で出てきます。どれも同じ旧試験名のことを指していると考えて大丈夫です。

人事院の技術系の紹介ページには、「平成24年度以前に採用された職員の試験名は旧試験名・区分となっています」という注記があります。つまり、今の職員の中にもⅠ種で採用された人がいる、ということなんです。

試験のルールは平成24年に新しくなりました

採用試験のルールを決めているのは、人事院規則8-18(採用試験)です。

今の規則は全部改正されたもので、附則に「平成二十四年二月一日から施行する」とあります。今の規則では、試験の名前は「国家公務員採用総合職試験」「国家公務員採用一般職試験」などになっています。

「上級」「上級職」という呼び方について

「上級」「上級職」という呼び方は、昔の国家公務員試験の話や、ほかの公務員試験の話でよく見かけます。ただ、人事院の公開資料で「上級・中級・初級」を正式に定義したものは確認できませんでした。

『じゃあ上級国家公務員試験って、何のことを言っているの?』と思いますよね。

多くの場合は昔の試験名か、今の総合職を昔の感覚で呼んでいる言い方です。読み手としては「古い呼び方」と受け止めておけば十分です。

今の試験は総合職・一般職・専門職・経験者採用です

先に結論

今の国家公務員試験で、政策の企画立案を担う職員を採用するのは総合職試験です。上級やⅠ種について調べていた方は、まず総合職試験の情報を見てみましょう。

今の4種類の試験を、人事院の説明どおりに並べてみます。

今の試験名どんな職員を採用する試験か
総合職試験政策の企画及び立案、調査及び研究に関する事務を担う係員
一般職試験政策の実行やフォローアップなどに関する事務を担う係員
専門職試験特定の行政分野の専門的な知識が必要な事務を担う職員
経験者採用試験民間企業等での経験がある人

総合職試験には、院卒者試験と大卒程度試験、大卒程度試験の教養区分があります。詳しくは国家公務員試験の総合職とはで解説しています。

旧Ⅰ種の技術系区分の名前

人事院のページには、旧Ⅰ種試験の技術系区分の名前も載っています。

旧Ⅰ種の技術系区分(人事院の注記より)
  • 理工Ⅰ(一般工学系)・理工Ⅱ(数理科学系)
  • 理工Ⅲ(物理・地球科学系)・理工Ⅳ(科学・生物・薬学系)
  • 農学Ⅰ(農業科学系)・農学Ⅱ(農学工学系)
  • 農学Ⅲ(森林・自然環境系)・農学Ⅳ(水産系)

一方、2026年度(令和8年度)の総合職(大卒程度)の技術系区分は、デジタル、工学、数理科学・物理・地球科学、化学・生物・薬学、農業科学・水産、農業農村工学、森林・自然環境などです。

名前の付け方がだいぶ違いますよね。旧区分のどれが今のどの区分になったかを人事院が示しているわけではないので、今受けるなら今の区分の説明を読んで、自分の専攻に合うものを選ぶのが確実です。

旧試験名と今の試験名の関係をまとめた図解

古い呼び名を今の試験名に読み替える表

先に結論

古い情報に出てくる「上級」「Ⅰ種」は、今なら総合職試験のページで確かめるのが近道です。ただし、旧試験と今の試験の公式な対応表はないので、日程や科目は今の受験案内で確認しましょう。

ここがこの記事でいちばん役に立つところです。

古い本やネットの記事を読んでいて、知らない呼び名に出会った時の「今どこを調べればいいか」をまとめました。

古い情報で見かける言葉今、情報を確かめたい先気をつけたいこと
国家公務員試験 上級・上級職総合職試験の受験案内正式な定義は確認できない呼び方
国家公務員試験 1種・Ⅰ種総合職試験の受験案内平成24年度以前の採用者の旧試験名
国家Ⅱ種・Ⅲ種・中級・初級自分の学歴に合う今の試験(一般職など)公式の対応表は確認できない
地方上級都道府県・市町村の採用案内人事院の試験ではない

上の表は、旧試験と今の試験が同じだと言っているものではありません。「古い記事のこの話を、今調べ直すならここ」という道案内として使ってみてください。

読み替える時は「誰向けの話か」を見ます

呼び名だけで今の試験に当てはめると、取り違えることがあります。そこで、古い情報が誰に向けた話なのかを読み取ってから、今の試験を選ぶのがおすすめです。

古い情報が向けている人今の試験で調べたい先
大学生で、政策の企画立案に関わりたい人総合職(大卒程度・教養区分)
大学院生総合職(院卒者試験)
大学生・既卒で、政策の実行に関わりたい人一般職(大卒程度)
高校生・高校を卒業して間もない人一般職(高卒者)・専門職(高卒程度)
社会人経験者採用・一般職(社会人試験(係員級))

2種・3種・中級・初級については、国家公務員試験の2種・3種・中級・初級は今どうなった?で詳しく書いています。

古い情報を見分けるチェックポイント

『この記事、いつの情報なんだろう?』と迷った時は、次の点を見てみてください。

古い情報かどうかを見分けるポイント
  • 「Ⅰ種」「上級」など今使われていない試験名が出てくる
  • 基礎能力試験が40題と書かれている(2024年度から30題)
  • 総合職に「法務区分」がある(2025年に廃止)
  • 名簿の有効期間が3年と書かれている(2022年度までの合格者)
  • 総合職(春)の第1次試験が3月より後と書かれている(2024年度から3月に前倒し)

1つでも当てはまったら、その情報は今の試験より前のものかもしれません。

例えば、こんなやり取りは今でもよくありますよね。

「親が、国家公務員は1種に受からないと出世できないって言ってた」
「1種は今の試験名じゃないから、今の総合職の情報で確かめてみるね」

試験制度の変わったところは国家公務員試験の変更点でまとめています。

上級・Ⅰ種について調べた人によくある相談

先に結論

よくあるのは「名前が時代で変わるのに意味はあるの?」「国Ⅱと地方上級はどう違う?」「国家一般職と地方上級はどちらがいい?」という相談です。

相談1 上級・一種・総合職と名前が変わるのに意味はある?

試験の名前が変わった理由について、この記事で確認した人事院の資料には説明がありませんでした。

確認できるのは、平成24年に採用試験の規則が全部改正され、今の総合職・一般職という名前になったことです。今受験する人にとって大事なのは、今の試験名と今の受験案内で情報を集めることなんです。

名前が変わると、古い情報と新しい情報が混ざって見えるのが困るところですよね。検索で出てきた記事の年度を見る習慣をつけておくと、混乱しにくくなりますよ。

相談2 国Ⅱと地方上級、中級職はどう違うの?

国Ⅱは国家公務員の旧試験名で、地方上級は地方公務員の試験について使われる呼び方です。

いちばん大きな違いは、試験を行うところです。国家公務員の試験は人事院、地方公務員の試験は都道府県や市町村が行います。

今の国家公務員試験で、旧試験名の国Ⅱについて調べたい時は、一般職試験の受験案内を見るのが近道です。一般職(大卒程度)の行政区分は全国9地域に分けた地域別の試験で、その地域の機関と本府省の両方を希望できます。

一方、地方公務員の試験は、受験資格も試験日も自治体ごとに決まっています。「上級」という言葉が付いていても、国の試験か地方の試験かで、実施するところも中身も違う点は覚えておきましょう。

相談3 国家一般職と地方上級は、どちらを選べばいい?

どちらが良いかを公式に比べたデータはありません。

国家一般職は国の機関で政策の実行などを担い、地方公務員は都道府県や市町村で働きます。働きたい場所と仕事の中身で考えるのがいちばん確かです。

『国と地方、どっちが自分に合うんだろう』と悩むのは当然です。まずは両方の業務説明会に参加して、実際に働く人の話を聞いてみるのが近道ですよ。

併願を考える時

国家公務員の試験どうしは、第1次試験の日が重ならなければ複数受けられます。地方公務員の試験日は自治体ごとに違うので、それぞれの採用案内で確認しておきましょう。

今、総合職を目指すなら押さえたいこと

先に結論

今の総合職は、2026年度から教養区分が春と秋の年2回になり、大学1年生の3月から受けられます。2027年の春の試験は日程が前倒しになります。

古い情報だと「総合職(Ⅰ種)は大学4年生で1回だけ受ける試験」という印象が強いかもしれません。今はかなり変わっているんです。

今の総合職のポイント中身
教養区分2026年度から春と秋の年2回。大学4年生までに総合職試験を最大6回受けられる
名簿の有効期間教養区分7年、それ以外5年(2026年度)
2026年度の第1次試験春は3月15日(日)
2027年の第1次試験春は2月28日(日)の予定
倍率(2025年度)大卒程度(教養区分除く)は申込者数÷最終合格者数で9.3倍

日程は毎年変わるので、最新は人事院の国家公務員試験採用情報NAVIや受験案内で確認してみてください。

総合職試験の中身もざっくり知っておきましょう

2026年度の総合職(大卒程度・教養区分以外)は、第1次で基礎能力試験と専門試験(多肢選択式)を受けます。第2次では専門試験(記述式)、政策論文試験、人物試験があり、英語の外部試験のスコアで加点もあります。

『昔の上級の試験と同じ勉強でいいのかな』と思った方は、今の受験案内の科目と見比べてから教材を選んでみてください。

名簿の有効期間も昔とは違います

最終合格すると採用候補者名簿に載り、その期間内に官庁訪問などを経て採用されます。この名簿の有効期間も、ここ数年で変わりました。

合格した年度総合職(教養区分以外)の名簿の有効期間
2022年度までの合格者3年
2023年度以降の合格者5年

教養区分は、2026年度からの合格者は7年です。古い情報で「名簿は3年」と書かれていたら、今とは違うと考えておきましょう。

最終合格はそのまま採用ではありません

今の総合職は、最終合格のあとに官庁訪問を経て内々定が決まります。古い体験談で採用までの流れを知った方も、今の流れは人事院の官庁訪問の案内で確かめておくと安心です。

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国家公務員試験の全体像は国家公務員試験とはで紹介しています。

古い情報を見分けるチェックポイントの図解

よくある質問

国家公務員試験の上級は今もありますか?

人事院が今行っている試験は、総合職・一般職・専門職・経験者採用です。「上級」という名前の国家公務員試験はありません。

Ⅰ種と総合職は同じものですか?

Ⅰ種は平成24年度以前の採用者の旧試験名です。人事院が公表した旧試験と今の試験の対応表は確認できないので、同じものとは言い切れません。今受ける人は総合職試験の受験案内を見てください。

1種・i種・ⅰ種は違う試験ですか?

書き方が違うだけで、どれも旧試験名のⅠ種を指していると考えられます。

古い問題集は今の試験対策に使えますか?

2024年度から基礎能力試験が40題から30題に減るなど、試験の中身が変わっています。使う時は今の受験案内と見比べてください。

まとめ

この記事の要点
  • 上級やⅠ種(1種)は、平成24年度以前の採用者の旧試験名
  • 今の国家公務員試験は総合職・一般職・専門職・経験者採用
  • 旧試験と今の試験の公式な対応表は確認できない
  • 古い呼び名を見たら、今は総合職の受験案内で確かめる
  • 試験の中身や日程は毎年変わるので最新の公式情報を見る

上級やⅠ種という言葉に出会ったら、今の試験名に読み替えて最新の情報を確かめてみてください。

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国家公務員試験.com 編集部

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